2024.03.29

暮らす

天気の転機!?気象台の「目視観測」終了へ…なにが変わる?

「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、北海道の暮らしにに役立つお天気情報の”見方”を、HBCウェザーセンターの気象予報士がお伝えします。

明治時代から続く目視観測が終了、何が変わる?

春は始まりや終わりの季節ですが、気象庁では歴史の一つに幕が下ります。明治時代から雨の日も風の日も、毎日7回(午前0時を除く)3時間ごとに、気象台の職員が外に出て天気や視程(見通しのきく距離)、雲の形などを目で見て観測する「目視観測」を行っていました。

気象レーダーや気象衛星などの技術の進展に伴い2019年以降、地方気象台や測候所で次々に目視観測が終了し、機械による自動化が進められています。北海道では、札幌管区気象台でのみ目視観測が続けられていましたが、3月26日正午をもって、終了しました。

これで、目視観測を行う気象台は、全国で東京と大阪のみになります。

何が変わる?今後の天気予報への影響は?

これによって、雲の量や形を見て判断する「快晴」と「薄曇」の観測は終了し、快晴は「晴れ」、薄曇は「くもり」に分類されます。また、氷の固まりで直径が5ミリ以上のものを「ひょう」と呼びますが、目視観測の自動化によりこの観測も終了。視程は視程計を用いた自動観測に、これまで職員が見たり聞いたりして観測していた雷は、雷監視システムと気象レーダーを用いた自動観測に変わります。雨やミゾレ、雪の判別も自動で行われますが、「初霜」や「初氷」、「初冠雪」の観測はこれまで通り、職員の目視となります。

「目視観測」イメージ:イラスト・気象予報士 児玉晃

長い歴史のあるものが終わるというのは少し寂しい気がしますが、観測技術が向上している証でもあります。それによって必然的に予測の精度も上がるので、今後の天気予報への影響はありませんよ。これからも変わらず、HBCの天気予報をチェックして下さいね!

***

<PROFILE>

文・イラスト: HBCウェザーセンター 気象予報士 児玉晃

HBCテレビ「今日ドキッ!」の番組内でも独特(?)なイラストを使って天気をお伝えしています。HBCウェザーセンターのインスタグラムも開設!予報士のゆる~い日常も見られますよ。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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