2024.03.24
深めるHBCでは、原告のカップルに5年前の提訴から取材を続けてきました。
そのときはまだ、顔を出さないことを条件に、取材に答えてくれました。
見せてくれたのは「不受理」で戻ってきた2人の婚姻届…。
2人は、2014年から一緒に暮らしています。
「配偶者控除や燃料手当とか、同居家族がある人とない人とでは、全然額が違う。手術の同意書にも、きっと名前を書けないのかな」
法律上の夫婦ではないことで、2人で生活していく上での不利益を感じてきました。
「私たちがことさら『同性カップルです』と言わなかったら、異性カップルと変わらない生活をしていて、特別なものは何もない」
3年前、札幌地裁は全国で初めて、同性どうしの結婚を認めないのは憲法違反であるとする判決を出しました。
札幌地裁のこの結果を、国が受け止めて、ちゃんと「同性婚」について検討してほしい…。
しかし、国が法改正に向けた動きをみせないため、地裁判決から2週間後、札幌高裁に控訴しました。
これまでの間に、原告の生活にも変化が。
■“男性どうしの両親”として。赤ちゃんを産み育てた半年間と、忘れられない命…ひとつの家族の選択肢