2024.03.20
出かける浴場内に入ると、ツンとした石油のようなにおいが鼻を突きます。
温泉と言えば硫黄のにおいですが、豊富温泉は、石油のような灯油のようなにおいがします。
正直、なかにはこのにおいを苦手とする人もいるかもしれません。ちなみに私は、全然大丈夫でした。
浴槽をのぞいてみます。
「!?」
ご覧の通り、油が浮いています。初めて見るタイプの泉質でした。
一般的な温泉とは、においも見た目も大きく異なるさまに、少しビックリはしましたが…。
「ええい、ままよ!」
おそるおそる、ザブンと入ってみます。
ま、まろやかぁ~。
ちなみに、ここまでノリノリで “最北端の温泉郷”まで来といてアレですが、
冒頭でも述べたとおり、私、“温泉が好き”というわけではありません。むしろちょっと苦手だったのです。
その理由のひとつは、肌質のせいか、「温泉に入ると身体がちょっとピリピリするから」。
でもこのお湯は、ピリピリとした感じがまったくしませんでした。
それに、もっと油でギトギトとしているお湯かとおもいきや、見た目よりはサラッとしているんです。
優しくまろやかに、肌を包み込んでくれるような感覚があります。
全身を優しく包むお湯に浸かっていると、ツンと鼻をつくにおいすらも、心地よく感じてきます。
「ああ…思い出した。このにおい、おばあちゃん家にあった灯油ストーブと同じなんだなぁ。今は亡き、大好きだったおばあちゃん…」
ノスタルジックな記憶もあいまって、不思議とココロがほぐれていくのを感じます。
こんなの、初めての感覚です。”温泉が苦手”な私も、のんびりと浸かることができました。
せっかくなので、湯治客用の浴場も見学させていただくことにしました。
(ちなみに一般の方も、湯治客用の浴場を利用してOKとのことです。)
一般風呂と同様に、ツンと鼻をつくにおいと、油の浮いたお湯です。
なかでも特徴的なのは、男性湯治風呂にある、こちらの輪っか。輪っかでくくられているところは、特に油が濃くなっているように見えます。
スタッフさんに聞いたところ、輪っかの内側の油が濃い部分は、湯治利用の場合、乾癬(かんせん)に悩むお客さんが利用されているそうです。
湯治利用の詳細は豊富温泉の公式HPでご確認を!
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温泉から上がり、さて、宿泊施設に向かうか~。
館内をうろちょろしていると、壁に貼ってあるチラシが目につきました。
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