2024.03.18
深める順調にイラストの仕事を続けてきた真吏奈さん。
けれど特に子どもが生まれてからは、暮らしや制作のことを改めて深く考えさせられたといいます。
お子さんが描いた『お父さん』。とってもキュート!
「子どもはもちろんすごく可愛いんです。でも、命を育てるって大きな責任が伴いますよね。自分の時間がもとは100あったとしたら、50とかそれ以上を育児に使うようになりました」
ライフステージの変化で制作に使える時間が限られることになったものの、むしろ、その短い時間の中で「どんな絵を描きたいのか」「どんなことを伝えたいのか」自分が取り組みたい制作に深く向き合うきっかけになったといいます。
「子どもが4歳になるくらいまでは、満足に眠れない日も多くありました。でも決して一人で育児をしているわけじゃなく、夫と協力したり、実家の母に頼れるおかげで制作を続けられているので、家族にはとても感謝しています」
それでも体力的にしんどくて、思うように制作が進まず、モヤモヤとした気持ちが募ることも。
そのモヤモヤすらも作品として昇華していきます。
「女性は、仕事、家事、育児…とにかくマルチタスクだなと、母になり改めて感じました。妊娠出産などでキャリアが中断してしまうことも多い。生理などの体調面だったり、さまざまな理由で大変さを抱えている人は多いと思います」
世の中に、それを知って欲しい。
「だから、女性を応援できるような絵を描きたいと思っています」
最近の絵では、背景に鮮やかな色や濃い色合いを使うことが増えたといいます。
「背景には女性のさまざまな感情や内面を表現したくて。心の中に渦巻いている悩みや不安、ままならなさを抱えながらも進んでゆくたくましさ。それらを表現しようと、だんだんと強い色使いになってきた気がします」