2024.03.12
出かけるオランウータンが入る檻の前に葉っぱが生い茂り、中がよく見えません。
これも、動物園があえて、そうしているもの。
「森の中に、人間がちょっとお邪魔して、そこにオランウータンがいる」
「動物の中に人が入っていく」
ここはもう、オランウータンを見る施設ではなく、オランウータンが暮らす環境まるごとを全身で体感できる場所。
東南アジアの森に誘われると、そこは湿度90%を超える熱帯の世界です。
お客さんがいるときでも、屋内にスコールが降り注ぎます。
飼育員さんの作業にも変化をもたらします。
オランウータンではなく、植物の世話に精を出す、飼育員の李さんの姿が。
こんなことまで…大変じゃないのでしょうか。
すると、笑顔で「大変さは感じていない。ずっとここにいたいです」という答え。
「屋内空間で、ボルネオに生息する植物がしっかりと育成する環境を整えるっていうことは、すなわちオランウータンがより良い快適な空間で過ごすことに直結するんです」
また、植物は、環境に「慣れる」動物とは違い、合わなければすぐに枯れてしまいます。
どうしたら本来の環境を整えられるのか。
李さんは「植物にも教えてもらっている」と話しました。
そして、雪景色になった2023年12月下旬。
ついに、2年半の仮住まいの生活を終えて、レンボーとレイトが新しい施設にやってきました。
■シマエナガちゃん、酔っ払っちゃった? 顔がほんのり...のワケは?