2024.03.12
出かける札幌市円山動物園に、この春、新しい注目施設が誕生します。
完成までの3年の日々にHBCのカメラが独占密着しました。
降り注ぐスコール。傘をさすここは、建物の中です。
外の気温は、マイナス5度。
でも、一歩中に入ると20度の気温に、湿度は99%!
春のオープンを控えた、その名も「オランウータンとボルネオの森」。
ここは、動物園なのに、動物が見づらい!?新施設。
動物園が「使命」だと話す、意味と思いがあります。
オランウータンのお母さん・レンボーと、レンボーの子・レイトは、2021年7月、住み慣れた場所からのお引越しをしました。
行き先は、お客さんからは見えない、動物病院です。
建設から50年が経過した類人猿館の建て替えが始まろうとしていました。
オランウータンという呼び名の意味は、「森の人」。
その名の通り、本来、生活の多くを十数メートルの木の上で過ごす動物です。
そんなオランウータンにとって、類人猿館の屋内施設は、「圧倒的に高さが足りなかった」のだといいます。
お母さんのレンボーは、長い動物園での生活で、地面を歩くのがとっても上手になっていました。
これは、本来の姿からすると、決していいことではありません。
私たちを含む哺乳類は、非常に環境適応度が高い動物。
レンボーもレイトも、暮らす環境が、理想の状態ではなくても「適応」し、「我慢」して生き続けてきました。
札幌市ではおととし、「動物園条例」が全国で初めて制定。
動物が、ただ飼育下で生きながらえるのではなく、本来の姿で過ごしていけるように…
「動物福祉の向上」を全面に掲げています。
オランウータンが暮らす新しい施設は、この条例ができてから初めて作られる場所。
2023年5月、HBCのカメラだけが初めて工事途中の施設に入りました。
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