2024.03.27
深めるしかし島田さんは、紆余曲折があって、今、支援団体の仕事から離れています。
支援をすることには、困窮者の生活に関わる金が動き、その使い方を巡っては様々な立場や見解があります。例えば、困窮者が生活保護の受給資格を得たとしても、自分で部屋を借りることができない人がいます。病気を抱えて、自分で通院できない人もいます。話し相手がほしいと感じても、なかなか人の輪に入ってゆくことができない人もいます。
路上生活や一時避難所から出てアパート暮らしができたとしても、そうした目に見えにくい問題が困窮者を待ち受けています。
では、その人たちに、誰が、どういう形で関わるべきなのか。ビジネスライクにサポートを請け負う会社もありますが、島田さんは違う形での関わり方を模索しています。
「ご飯を一緒に食べる、おしゃべりをする、そんな当たり前のことを、支援などと思わないで、自然にみんなで助け合うことって、できないんですかね…」
「理想と現実が違うってことは、わかってるんですけどね…」
島田さんは現在、自分自身が生活保護を受けながら、新たな就業のチャンスを探っています。身体はギャンブルと酒に溺れていた頃の後遺症が残り、痛み止めなどを服用しながらリハビリを続ける日々です。
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