2024.02.28
深める最近「ワークライフバランス」という言葉を耳にする機会が、自分の身の回りでも増えてきました。仕事と生活の調和を図ろうという取り組みを一言で示した表現なわけですが、この言葉を聞くたびにあたしは「調和させるとはいえ、やっぱり仕事の土台に生活があるというか、いのちあってのものだねなんだよなぁ」と感じています。
あとね、あたし最近『左利きのエレン』という漫画にハマっているんだけれど、その中で印象的かつ、今の龍鱗さんに贈りたいセリフがあったから紹介させてほしいの。
第47話。美術大学に通う主人公•光一は就職活動に苦戦しているのですが、その最中に卒業生の先輩•神谷と出会い、彼からこんな言葉を投げかけられるんです。
「……何かを作るってことは裸の自分と向き合うことだ。」
これはもちろん、あくまでクリエイターというか、ものづくりに関する発言ではあるけれど。
あたしね、ここで伝えたい何かって、「働く」という営み全般に共通することなんじゃないかなぁって思うんです。
何かを仕事にし、それと真剣に向き合っていると「あ、自分こんなこと考えていたんだな」「こう感じていたのか」というのが、仕事の成果として立ち現れてきます(あたしの場合、こうしてコラムを書いている間に「こんなことに悩んでいたのね」と改めて反省させられること、これまでも多々ありました)。
しかも、その仕事そのものに対する自分の考え方や、適性みたいなものも、同時にわかるようになってくる。
まさに「裸の自分」というか、おのれの本音みたいなものが、働いている間に垣間見えるときがあったりするのよね。
だとすれば、です。
おそらく、とっても真面目に今も働いているであろう龍鱗さん。そのあなたが、現在の職に従事することで強く覚えたのが「罪悪感」であり、その果てに見た結論が「自死」だったのだとするならば。
その仕事は、裸のあなたにとって、どう考えても心地よいものではない。なんなら「目を瞑りながら」続けられるようなものじゃない。
大変なことになる前に、その仕事から距離を置いた方がいいはずだと、あたしは思うのよ。
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