2024.03.01
出かける私が「北鎮記念館」を訪れたのは、昨年12月上旬のこと。
出発地である札幌では、ほぼ積雪が無かったものの…
旭川方面へ行けば行くほど、ご覧のとおり、あたり一面、雪景色。
「この景色の中で、月島軍曹や鶴見中尉は暮らしていたんだなあ。へへへ」
「明治の頃は、今みたいな暖房器具もなかっただろうし、さぞ寒かっただろうに...」
“推し”たちに思いを馳せつつ、車窓を眺めていると…アッという間に旭川駅に到着しました。
Googleマップによると、旭川駅前から、北鎮記念館までは、徒歩で約45分。
駅前から旧陸軍第七師団の駐屯地(=現在の北鎮記念館)へ向かう道は、戦前まで「師団通り」と呼ばれていたのだとか。
ちょっと距離はあるけれど、屈強な軍人たちに思いを馳せながら、歩いて向かおう。
“ゆかりの地”を巡るなら、つまりこういう心構えが大事だろう!
…心からそう思っていたんですよ、駅から外に出るまでは。
「これはアカンですって!寒すぎ!」「はよタクシー乗らんと!」
私の目の前で、関西方面からの出張と思われる2人組のサラリーマンが、寒さに震えながらタクシーに飛び乗って行きました。
この日の気温は、氷点下。札幌よりもずっと冷え込みが厳しい。
「……」。
気が付けば、通りがかったタクシーに飛び乗っている自分がいました。
(現代っ子の「ひ弱」な自分がなんとも情けない、トホホ…)
私:北鎮記念館までお願いします!
運転手さん:はいよ!お客さん、『北鎮』に向かうってことはあれかい?あの漫画のファンだろ?第七師団が出てくる、北海道が舞台のやつ。オレ、知ってるよ。
私:そうなんです。大好きな漫画をきっかけに来ました!
運転手さん:うーん、タイトルなんだっけ?うーん。思い出した!「もののけ」なんたらかい?
私:あっ、えっと、たぶん、『ゴールデンカムイ』ですかね?
運転手さん:あ~!『ゴールデンカムイ』!それよそれ!(笑)
タクシー運転手さん
「その、 “なんたらカムイ”っちゅうのが人気になってから、『北鎮』に向かう、20~30代の若い人たちのお客さんが増えたね。たぶん3~4年前くらいからかな」
「それまでは、駅前から『北鎮』に向かう人って、70~80代の、道外からのお客さんが多かったかな。きっと、当時のようすを懐かしんで来ていたんだと思うね。歴史に興味を持った若い人が増えてくれたのは、いいことよね」
気さくなタクシー運転手さんとの会話を楽しんでいると、数分で「北鎮記念館」に到着しましたッ!!