50年もお店をやっていると、色々な事がありました。
なかでも、店の商品を黙って持ち帰ろうとして見つかった子どもと、その親との思い出は忘れられないといいます。
利江さん
「親子で来て泣いて謝ってね。大学を出て就職できましたって、ご挨拶に来た人も何人かいる。涙が出そうだった」
かつて、この札幌にも、多くの模型店がありましたが、模型業界にも時代の波が押し寄せます。
1990年代に入るとプラモデルの出荷額は急激に減少。
少年たちの興味はテレビゲームへと移っていきます。
当時、大学生だった健一さんは、「両親が苦労して育ててきた店をなくしたくない」と思い始めます。
2代目社長 健一さん
「大型量販店ができたり、うちのお店より勢いがあるお店が出来た時に噂で『オーム模型も もう終わり』だと言われた。継がなければ辞めるんだろうなと思い、もったいないと感じ、継ぐ決心をして父と母に”継ぎたいです”とお願いをしました」
2代目社長 健一さん
「お客様も僕らは家族だと思っている。そういう意味では、僕は勝手にうちのお客様のことも含めてワンチームと思っています。続けていければなと思っています」
健一さんと利江さんが大切にしているのは、”売って終わりではないアフターサービスの充実”。
オーム模型の2階には部屋いっぱいに広がっている「ミニ四駆」のコース。
買った商品で思いっきり遊んでほしいと作ったものです。
その他にも、2005年には白石区に道内最大級の屋内ラジコンサーキット場も作りました。
”売って終わり”の商売ではなく、遊ぶ場所を提供したり、アフターサービスもしっかりとして模型ファンを支えたい。
ご両親から継いだ思いを胸に、健一さんはお店を守り続けています。
住所:札幌市豊平区平岸3-14
電話番号:011-821-1367
営業時間:平日 午前10時~午後8時(日祝は午後7時)
定休日:木曜
※掲載の内容は番組放送時(2024年2月12日)の情報に基づきます。