「オーム模型」は1973年に、健一さんの父・豊さんが脱サラして開業しました。
当初は、電気関係の仕事を請け負う会社「オーム電機」の模型部門としてスタートしましたが、次第にラジコンやプラモデルの人気が高まり、その後、模型一本でいくことになりました。
店の模型部門を任されていたのが、健一さんの母・利江さん。 商売を始めたころは、大変だったといいます。
利江さん
「開業当時は無我夢中。苦労したよ!」
開業から50年。 いまでは「オーム模型」は、多くの模型ファンたちにとって、なくてはならない存在になりました。
プラモデルやラジコンを卸す問屋に務めている髙橋昌宏さん。 オーム模型とは23年ほどの付き合いになるといいます。
髙橋昌宏さん
「模型問屋にもないくらいの種類があると思います。『オーム模型』は、札幌の模型文化の最後の砦というふうに我々は形容しています」
これまで「オーム模型」を支えてきたのは、お客さんたち。 母・利江さんはお客さんとの心のふれあいを大切にしています。
利江さん
「お客さんありがたい。みんながね、助けてくれた」
常連客の川島さん
「僕らの頃は(利江さんのことを)“オームのおばさん”ってみんなで呼んでいました。社会の一般知識なども教えてもらったので、育ててもらったおばさんということで、すごく感謝しています」