2024.02.08
出かけるこれが 「マイスタートルンク」=市長一気飲みというタイトルの市民劇なんですね。ストーリーは、17世紀が舞台。30年戦争のさなかで、ローテンブルクの街は敵に占領されます。市議全員が打ち首にされそうになったところ、元市長が「このブドウ酒を飲み干すことができたら、全員をお助けください」と言って、大量のブドウ酒を一気飲みし、市議を守ったという伝説に基づいた演劇です。
——大酒飲みの市長が英雄になったというお話ですね。
これは実在の人物です。実際に一気飲みをしたのかは分かりませんが、彼が街を救ったことになっています。このときもやっぱりフランケンワインを飲んだのでしょうね。
この市民劇が、日本でいうところの『婦人画報』のような雑誌『ガルテンラウベ』に紹介されると、ローテンブルクは一気に人気の観光スポットになります。「街を救う物語が、街を救った」なんて言われたそうですよ。
毎年5月に開催されるローテンブルクの「マイスタートルンク」は、この市民劇がメインイベントです。中世の傭兵たちが街をパレードしながら市庁舎へと入って行き、最後に一気飲みのシーンを上演します。それだけでなく、期間中は市民はもちろん観光客も中世のコスチュームを着て、街の中を歩き、お酒を飲んだり豚の丸焼きを食べたりと、中世の街並みに溶けこみます。
観光客でも中世の格好をしていると、地元の人たちの輪に交ざることができるので、ぜひ着替えて参加することをおすすめします。それでは、次のお祭りに行きましょう。
【前の記事】門をくぐればそこは中世!?冒険物語のような世界にどっぷりハマれるスポット【ドイツ観光】
さっぽろ雪まつりにも登場!悲しき王様が描いた夢の世界「ノイシュヴァンシュタイン城」の魅力とは
夢物語の世界に憧れた、孤独な王様の人生とは?現代人が共感できる「ファンタジー」としてのノイシュヴァンシュタイン城の魅力【