2024.01.27

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【ロケ密着①】映画『ゴールデンカムイ』はこうして作られた。北海道・二風谷で行われた杉元・アシㇼパの「コタン」シーン、美術スタッフが込めた想い

学ぶことからはじまった…『ゴールデンカムイ』の世界観をつくるために

磯見俊裕さんが中心となって手掛けた「コタン」のセット

『ゴールデンカムイ』が実写で映画化されるという話を聞いたのは、2021年頃でした。そこから原作を読んで、年明けに久保茂昭監督にお会いして…まずはいろいろなお話をしましたね。

原作で描かれている中でも、(重要な)ポイントっていくつかあると思いますが、なかでも、アイヌの少女・アシㇼパが住んでいる、このコタンですよね。実際、明治の頃に、こうしたコタンが残っていたかというと…なかなか残っていなかったとは思うのですが、ある意味で、世の中の一つの対比として、映画の中でもしっかり描きたいと思ったんです。

(映画製作の準備を進めるにあたって、)アイヌの文化や考え、そして土地のこと。しっかり勉強しながら、ちゃんとしないといけないなと。

何度も北海道を訪れ、地元の方々の協力のもとで制作をスタート

インタビュー中の磯見俊裕さん

それで、2022年の2月に、監督やプロデューサーと北海道を巡ったんです。文献もいろいろと集め、事前に調べてはいましたが、わからないことも多かった。やっぱり僕らは道外の人間なので。
そこから3月、4月と、美術チームと共に北海道を訪れ、地元の色々な方たちに協力を頂き、実際に北海道の空気を吸いながら準備を進めてきました。

その中で、秋辺デボさん(アイヌ語・文化監修)ともお会いして、自分たちが作っていきたいものを共有して、いろいろなアドバイスをいただきました。

映画中の一コマ。磯見さんらが手掛けた「コタン」で撮影をする、主人公・杉元佐一役の山﨑賢人さんと、大叔父役の秋辺デボさん。(©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会)

たとえば、映画の中で使う「マキリ」(アイヌの伝統的な小刀)も、アシㇼパの「マキリ」と、アシㇼパの父・ウイルクの「マキリ」は共通点があるデザインがいいんじゃないかとか。そういったお話を重ねる中で、秋辺デボさんから、二風谷でアイヌの伝統的な工芸に関わる職人さんたちを紹介いただいたんです。

原作者の野田サトル先生も、二風谷の方々が作ったマキリとかキセル、矢筒だとかを、(モチーフとして)頼まれていたということもお聞きしました。僕たちもその方々にお話を聞きに行って、(映画の小道具づくりやセットづくりを)進めてきました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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