皆さんこんにちは。満島てる子です。
普段はこのSitakkeで、お悩み相談コラムを連載させていただいています。
2024年の幕開けを迎え、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
「なぁに?辛気臭いこと考えるのね」と思う方もいるかもしれませんが(笑)、あたしは毎年新年がくるたびに、今年もがんばろう!というフレッシュな気持ちのみならず、「この先、歳を取っていったら、自分ってどうなっていくのかしらね……老いとどう向き合ったらいいんだろう……」と、ぼんやりではありますが、将来のことをそれなりに真剣に考えさせられたりしています。
実は昨年の夏、この「老い」問題をより身近に感じる機会がありました。
2023年7月28日(金)、狸小路のシアターキノで、とある映画の特別上映会が。
東海林毅監督作品、『老ナルキソス』。
同性愛者でSM好きの老絵本作家•山崎と、売り専として働く若者•レオ……2人の邂逅と交流、逡巡を中心としながら、ときに激しい衝突までをも描き出すこの1本は、ゲイの当事者であるあたしのこころに少なからぬ衝撃を与えました。
この特別上映会のゲストスピーカーとして登壇させていただいたのをきっかけに、今回東海林監督にインタビューをする機会が。
「老い」のみならず、「家族」や「パートナーシップ」といった話題や、誰もが抱える「自己承認欲求」の問題に鋭く切り込んだこの作品について、ゲイ当事者というあたしなりの目線から、お話を伺っていきます。