2023.12.29

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「男性」が怖い。本当は性別問わず相手と向き合いたいのに...。どうすればいい?【お悩み#53】

では、どうすればいいのか。

その答えは、あなたのペンネームがすでに示しているんじゃないかしら。

「紅炉一点雪」。この禅語の解釈は様々に分かれますが、そのひとつが「赤く燃える炉のごとく、世界をあたたかに知恵で照らし見ることができれば、どんな悩みも、ひとひらの雪のように溶けゆくだろう」というもの。

そう、何かについてよく知り、その知識をもとに世の中を見つめ直すことは、あたしたちの生き方を大いに広げ、変えてくれる。

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あたし自身、ずっと自分のことを、性的マイノリティだからという理由で否定し続けていたんだけれど、ゲイやLGBTQについて先輩達から教わったこと、自ら調べ学んだこと、それらの蓄積が土台となって、ようやく「あ、あたしって生きてていいんだ」と思えるようになっていったの。

だから紅炉一点雪さんにもぜひそれと同じように、男性というグループについて、あるいはジェンダーという社会装置そのものについて、様々に考え、調べ、知識を身につけてみてほしい。それが、あなたのこころをケアし、男性と笑顔で向き合うための支えになってくれるはずだから。

ひどい誤解を受けているジャンルたちでもあるけれど、フェミニズムやジェンダー論というのはそうした知識の宝庫。幸い、日本にはこれらの分野に関する様々な蓄積があり、気軽に読める本もたくさんあります。

清水晶子さんの『フェミニズムってなんですか?』(文藝春秋/2022年)や、三橋順子さんの『これからの時代を生き抜くためのジェンダー&セクシュアリティ論入門』(辰巳出版/2023年)は、時間があるときにぜひ目を通してみてほしい。きっとあなたのことをエンパワメントしてくれるはず。また、フェミニストの大家であり、あたしの敬愛する思想家ベル•フックスは、こんな印象的な言葉も残しています。

「フェミニズム運動が、女性と男性を闘わせるためのものではなく、その闘いをおわらせるためのものであることを忘れてはいけない。フェミニズム運動は人と人との関係性を変えることができる。」(『ベル•フックスの「フェミニズム理論」』あけび書房/2017年)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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