「ぶた汁」「とん汁」はいったいどっちが正しいのか?
ニュースでは何と読んでいるのか、HBCのアナウンス部・牧野秀章部長に聞いてみました!
答えは…
「ぶた汁です。北海道では、ぶた汁が一般的で、東京などの首都圏ではとん汁が一般的。HBCとして北海道の放送局なので、地元で一般的なぶた汁でいこうと」
実は、「ぶた汁」と「とん汁」は、どちらも正しい言葉だといいます。
広辞苑を見てみると、「ぶた汁」と「とん汁」、どちらも併記されているんです。
HBCでは、北海道民が多く使う「ぶた汁」を主に使っているというわけなんです。
2014年に行われた調査によると、関東地方を始め、ほとんどの地域では主に「とん汁」を使用しているのに対し、北海道や九州の一部では「ぶた汁」を主に使用しています。
しかしそこから9年…今、マチの人に聞いてみると…
「ぶた汁。ぶたの汁で、ぶた汁」
「豚肉が入っている味噌汁だから」
「とん汁。豚はトンでしょ」
「とん汁。なんでだろう」
北海道民100人に聞いたところ、「ぶた汁」は4割で、残り6割が「とん汁」という結果に!
なんと!北海道民も「とん汁」の方が多いじゃないですか!
これは一体どういうこと?
「東京の方でも大正10年ごろの新聞を見ると、フリガナで『ぶたじる』と振っていたので、東京でも『ぶた汁』という読み方が元々だった」
そう語るのは「人気メニュー誕生物語」の著者で、食文化に詳しい渋川祐子さん。
「大正時代から昭和初期にかけて、トンカツがブームになった。それに引っ張られる形で、ぶた汁と呼んでいた料理が、とん汁になっていったんじゃないかと」
実は、元々「ぶた汁」と呼ばれていた料理が、トンカツがブームになったことで、「とん汁」に変わったと考えられているのです。
東京から「とん汁」という呼び方が全国に広がり、北海道でも「とん汁」という呼び方が多くなったと考えられます。
文:HBC報道部「もんすけ調査隊」
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2023年12月22日)の情報に基づきます。
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