札幌が舞台になっている「地元愛がたっぷり詰まった絵本」。それが『おばけのマール』です。
おまんじゅうのように丸くて白い、目がクリクリのキャラクター、おばけのマール。
マールは札幌の円山に住んでいます。札幌出身のイラストレーター・なかいれいさんと詩人・けーたろうさんコンビで、2005年に発表された第1作『おばけのマールとまるやまどうぶつえん』から、これまで全11作が出版されました。
好奇心旺盛なマールが繰り広げるストーリーは、子どもたちに大人気!
筆者も、まもなく3才になる息子が0才の頃から、マールの絵本をよく読み聞かせていました。息子もこの絵本のことが大好きなようで、マールが登場するシーンではいつもニコニコ、大満足!
子ども達に大人気の「おばけのマール」ですが、実は大人もたのしめる魅力がつまっています!
マールは、北海道を冒険して、色々な動物やおばけたちと友達になっていきます。
例えば、札幌市内の時計台や美術館や科学館などを訪れ、雪まつりにも参加します。
第10作『おばけのマールとすてきなことば』では白老町の『ウポポイ(民族共生象徴空間)』を訪れてアイヌ文化にも親しんでいます。日本語とアイヌ語で表記されている通常バージョンの他に、英語・中国語でも表記されている多言語バージョンは、『ウポポイ』で買うことができます。
マールは、地元の私たちに改めて北海道の良さを感じさせてくれるだけでなく、
世界中に、北海道の観光スポットやイベントの魅力を伝えてくれる絵本なのです。
マールの絵本には、色々な擬音語が登場します。例えば、『タキン!タッキーン!』
『ギザギザギザギザギザペロン』、『ぎゅっぎゅっみるみるどんどんどん』など。
この、日常生活で聞いたこともない不思議な言葉が癖になるようで、息子も1才頃から喜んで声に出して真似しています。
最初は全く意味の分からない擬音語に思えますが、何度も何度も読み聞かせるうちに、
なぜか、なんとなく身体で意味が理解できてくる!
大人も子どもも“マール語マスター”になれる、と言ってもいいかもしれません。
文を担当しているけーたろうさんによりますと、子どもとのやり取りの中で垣間見られる可愛い仕草や癖や言い間違いを、創作活動にいかしているそうです。
7月10日に発表された新刊『おばけのマールとモーニングのあとで』は、マールがついに北海道を飛び出して愛知県を訪れています。それは愛知県一宮市と、意外なつながりがあったから。札幌市と愛知県一宮市のつながりについて気になる方は調べてみてくださいね。
これを記念し、全国の協力店舗で、マールをモチーフにした「モーニング」を中心にしたメニューを楽しめる「#おばモ」イベントを実施中です!
例えば、札幌の新琴似にある『神野喫茶店×JINNOCOFFEE』ではマールの顔のサンドウィッチがメインになった“お子様限定”メニューを提供中。550円(税込)
写真左)小上がり席もあり、子連れでゆっくりできます。ママ友ランチにもお薦め。
写真右)店主の神野弘康の娘さんたちも、大のマール好きだそうですよ。
この可愛さにハマると、丸くて白いものを見つけると、何でもマールに見えてくるかもしれませんよ。
詳しくは「#おばモ」で検索してみてください!
~「#おばモ」イベント期間~
7月10日(水)~9月1日(水)
北海道、特に札幌の人なら知っていてほしい『おばけのマール』。
全道の主な書店で販売中です。是非あなたも読んで食べて、マールの世界を丸ごと楽しんでくださいね。
【参考】
『神野喫茶店×JINNOCOFFEE』
〒001-0910 札幌市北区新琴似10条7丁目1-1
電話 011-766-5556
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文|HBCアナウンサー 堰八紗也佳
HBCラジオ アフタービート では絵本セラピスト協会が認定する「大人に絵本ひろめ隊」の隊員でもあるHBCアナウンサーの堰八紗也佳が、毎月最終木曜日の放送で絵本の情報をお届けしています。ぜひラジオもお聴きください。