2023.12.05

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危険を冒し「それでも勉強して、社会に出たい」車椅子の60歳男性が校歌の一節に重ねる希望【連載】星のまなびや~札幌発・夜間中学に集う人々(10)

故郷を離れ、危険を冒しても

吉野太志さん(60歳)

吉野さんは、就学時に長期の入院を余儀なくされたため、小学校にも中学校にも通ったことがありません。勉強は当時、病院内で看護師さんらに教えてもらいながら自習を続け、「形だけは中学校を卒業したことになった(本人談)」ものの、学び直しをしたいと、去年、星友館中学校の開校と同時に入学しました。その前には、民間のボランティアが運営する夜間中学「札幌遠友塾(*注1)」にも通って、星友館への入学に備えて来ました。

現在は札幌市内で一人暮らしをしています。故郷は北海道東部の北見市で、それまで吉野さんは、家族と北見市内で暮らしていました。しかし通学のために家族と離れ、一人暮らしを始めました。

「入院中の勉強は、答えを教えてもらうだけだったんです。でも社会に出たら、それでは役に立たないと思っていたんです」
「一人暮らしは大変です。最初は靴を履くことも、一人ではできませんでした。食事も洗濯も買い物も用足しも、大変です。でも勉強して、社会に出たいんです」

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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