2023.11.27
深める先住民族アイヌの文化を継承活動する1人の女性がいます。
いまだ差別に関するニュースが絶えない一方、 実写映画化の公開を控える「ゴールデンカムイ」 などで人気が広がるアイヌ文化。
「今がチャンス」と捉え、若い世代に伝えたいと活動しています。
北海道の豊かな自然に感謝し、共存してきたアイヌ文化。
日高の平取町二風谷(びらとりちょう・にぶたに)は、今もアイヌの伝統が色濃く残る場所です。
アイヌの血を引く関根真紀さん(56)はアイヌ工芸家。
コインケース、ネクタイ、着物の帯などなど…
様々なものにアイヌ文様をデザインします。
こだわりは、「日常に落とし込んだアイヌ文様」なのだといいます。
関根さんがデザインした北海道限定のコーラのボトルは、おみやげとしても人気を集めた品です。
白老町の「ウポポイ」を走るラッピングバスも、実は関根さんのデザイン!
ウポポイ側は、さまざまな場所でデザインを手がける、「経験」や「知名度」を持っている関根さんを、「アイヌ文化の伝承者として信用できる人」と評価しています。
生まれも育ちも二風谷の関根さん。
実家がアイヌ民芸店をやっていたこともあり、物心ついた時から、アイヌがそばにありました。
「気が付いたら自分の好きな仕事で、小さいときからアイヌのことをやるのが夢でもあった」という関根さん。
中学生になったころには、それまでわからなかった「少数民族」として扱われるアイヌの現状に触れ、自分のルーツに葛藤もあったといいます。
それでも、16歳になると、アイヌ工芸の道を歩み始めました。
背景にあったのは、アイヌとして誇りをもって生き抜いた、父・守幸さんの影響が。
「アイヌである自分に誇りを持っている父のように、私もなりたい。今度は逆にアイヌであることを楽しもうと思える自分になろう」
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