2023.11.20

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【函館】「動物に救われた恩返し」犬や猫を保護して50年以上。思いは今後も変わらず

西田のり子 函館ワンニャンパトロール 代表

犬や猫を保護して里親を探すボランティアグループ『函館ワンニャンパトロール』代表を務める西田のり子さん。

グループとしては活動を開始してから丸20年になるが、西田さん個人として動物を保護してきた年月はゆうに50年を超える。
「パトロールと称して近所を歩きまわって猫に餌をあげたり、時には家に連れて帰ったり。動物が増えるとその分おうちも汚れるので、家族の理解を得るのが大変でしたね」

現在グループでは20匹ほどの猫を保護しているが、餌や暖房などの費用はかさむ一方だ。市の補助金や一般市民からの募金もあるが、個人での持ち出しも少なくない。

いつの時も自分よりも動物のことを優先する人生を過ごしてきた西田さん。
その原点は幼少期の体験だ。
「病弱で友達もいなくて、日々暗い顔をしていた私を見かねてか、あるとき両親が犬をペットとして迎え入れました。それからは毎日が楽しかった。動物に救われた恩返しというわけではないですけど、その経験があったから今の活動があるんです」

残念なことに、グループは資金的な問題と後継者不在が理由ですでに解散が決まっている。しかし西田さんの思いは今後も変わらない。
「これからも個人的に活動は続けていきたいです」。

PROFILE

森町(旧砂原町)生まれ。高校卒業後は本州へ進学し、卒業後は函館に戻り保育士として働く。
そのかたわら個人で動物保護活動を始め、2003年に共同で『函館ワンニャンレスキュー』を設立し、2012年からは『函館ワンニャンパトロール』として活動。
現在の保護猫の預かり手が決まり次第、グループは解散する。

【函館ワンニャンパトロール】

北海道函館市海岸町15-20
Twitter(X)@wannyan_patrol2

***

『peeps hakodate』vol,119「街と、人と。」より

peeps hakodate

函館の新しい「好き」が見つかるローカルマガジン。 いまだ開港都市としての名残を色濃く漂わせる函館という街の文化を題材に、その背後にいる人々を主人公に据えた月刊のローカルマガジン。 毎号「読み物であること」にこだわり、読み手の本棚にずっと残り続ける本を目指して編集・制作しています。(無料雑誌・月刊/毎月10日発行)

https://www.hakodate-t.com/peeps/

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