2023.11.12

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「まさか自分の子が」不登校の子どもは1校あたり16人にも…広がる“居場所”の選択肢

学校内にも新しい「居場所」が

函館市内の中学校。

子どもたちを支援する新たな取り組みとして始まったのが「校内フリースクール」です。

4月、函館市教育委員会が市内5つの中学校に設置しました。

教員経験の長い支援員を配置して、「学校に行けない、行きづらい」と感じている生徒の学習のサポートや心のケアにあたっています。

ここは、生徒主体の自主学習が基本。

登下校の時間も自由で、登校すると出席が認められます。

週3日、ここを利用する3年生の女子生徒は去年、不登校になった時期がありました。

「グループ」での活動に挫折を感じ、悩んでいるうちに「教室に入りづらい」と感じるようになったのがきっかけだったのだそう。

だけど今は、校内に「居場所」があることで、学校に通おうと思えるようになったと話します。

「ファッションが好きで、自分が好きなことをしたいので、それに向けて頑張って高校選びをしているところです」と明るく話してくれました。

この中学校の不登校の生徒は20人ほど。

校内フリースクールを取り入れたことで、早くも生徒に変化が出てきました。

辰巳哲治校長は「子どもの多様化の中での居場所づくりとして、こうした場所が学校内にあることは大事」といいます。

「先生と生徒の信頼関係がだんだんできてきて、生徒の気持ちが『それじゃあ教室に行ってみるか』と変わっていく。やはり最後は人と人との信頼関係が大事」と実感をこめました。

全国で30万人近くにのぼる、不登校の子どもたち。
その声に耳を傾け、多様な支援のあり方が求められています。

専門家は、不登校の子どもたちが増えている背景として、コロナ禍で人と接する機会がなかったことも影響していると指摘します。

今回取材した明田川さんは、子どもの不登校で悩む親へ、「抱え込まないで話して共有することで、親の孤立が防げる」と呼びかけています。

連載「じぶんごとニュース

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2023年10月31日)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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