2023.11.12
深める国が、2023年10月に発表した全国の不登校の小・中学生は、約29万9000人。
北海道内でも、約1万2000人と過去最多です。
不登校の子どもたちが増える背景にあるもの、そして、子どもたちの新たな居場所づくりを模索する現場を取材しました。
連載「じぶんごとニュース」
札幌市で開かれていたのは、不登校の子どもの保護者が集まる会です。
月に一度、互いの悩みを話し合っています。
この会を主催する「不登校を語る親カフェポレポレ」の代表を務める明田川知美さんが、活動を始めたきっかけは6年前。
中学1年生だった娘のゆうさんの、不登校でした。
「まさか自分の子が学校に行かなくなると思わなかったので、とにかく最初は本当にショックだった」といいます。
「子どもの不登校を認めたくない。怖いんですよね。『学校に行きたくない』というのを認めるのが」
娘のゆうさんは当時、誰にも相談できなかったと振り返ります。
不登校のきっかけは…
「運動部に入ったんですけど個人的に合わないなと思って、当時の自分の中での学校に行きたくない理由には部活が大きかった気がします」と話してくれました。
どんどん部活に行かない日が増え、最終的には学校の校門の前でずっと立ちっぱなしになって、校舎に入れなくなったのだといいます。
今月、明田川さんたちが開いたフォーラムには、不登校の子どもの保護者、約200人が集まりました。
札幌市立の小中学校で、不登校の児童生徒は昨年度4836人。
一校あたりにすると、小学校では9人以上、中学校では16人以上いる計算になります。
文部科学省は不登校になる原因のトップに「子どもの無気力・不安」をあげています。
一方で専門家は、不登校の背景には、「対人関係をつくるのが難しい」ことがあると指摘します。
そこで必要となってくるのが、対人関係が維持できる、学校外の施設の存在だといいます。
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