2023.11.09
暮らす酪農学園大学の佐藤喜和教授は、「木の実が不作・凶作の地域が多いようですので、エサを求めて広い範囲を動き回っているような状況だと思います」と話します。
エサ不足によって冬眠が早まる可能性があるとしながらも、あと1か月ぐらいは注意が必要だといいます。
「山奥で生まれ育ったクマに比べて、人里の周辺で生まれ育っているクマが増えているので、例年よりもクマが里に下りてきやすいような、そういうエサ不足の傾向があるということをちょっと念頭に置いて、きちんとごみの管理や家の周りでクマを誘引してしまうようなものの管理をしてほしい」
「のぼりべつクマ牧場」近くの山にもどんぐりの木があって、例年はどんぐりが落ちているとのことですが、取材をした日は探しても落ちておらず、実もなっていない状況でした。
エサ不足で、クマたちはどうなっているのか?
佐藤教授は、
・クマには明確なナワバリがなく、エサを求めて広範囲を動き回る
・“人慣れ”している可能性があり、弱いクマほど人里近くに生息していると指摘。
「クマのエサになるもの(ゴミ・農作物・コンポストなど)の管理」を徹底するよう強調していました。
クマの出没が相次いでいる状況を踏まえ、鈴木知事は10月27日、今後はクマの駆除に積極的に取り組む必要があるとの認識を示しました。
さらに、環境省に対し、ハンターの出動に対して報酬や経費を支払うことなどを要請したということです。
全道のみならず、全国で身近な課題になった、クマとの”いい距離の保ち方”。
Sitakkeと連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
連載「クマさん、ここまでよ」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は「今日ドキッ!」での放送時(2023年10月30日)の情報に基づきます。
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