2023.11.10
暮らす3月、札幌市などの要請を受け、北海道猟友会札幌支部が、南区の国有林でシカの有害駆除を行いました。
ハンターの強い味方となるのは…
ドローンです。
ドローンが上空からシカの位置を正確にとらえ、その情報をハンターに伝えます。
この日は、ハンターら65人が参加し、オスジカ7頭を駆除しました。
効率的な駆除を行うことで、シカを適正な数に保つことが求められています。
札幌市内の農業被害額は、昨年度、大幅に増えて5000万円を超えました。
その前の冬が大雪で、山でエサ不足になったシカが果樹園まで来て、樹木の皮を食べる被害が深刻化しました。
そんな中、新たな試みもあります。
道内企業が、開発中のシカ駆除システム「ファント」の実証実験が、9月に南区で行われました。
シカの被害を受ける農家が、シカが出る場所をシステムで地図に記録し、直接ハンターに駆除を依頼します。
ハンターはその場所に出動して駆除を行います。
今回は駆除依頼と出動の部分を実験しましたが、最終的にはシカを食肉処理施設に持ち込み、オーダーのあった飲食店に肉として卸し、有効利用するまでをこのシステムで一貫して行います。
開発企業では、各自治体への導入を目指しています。
市街地や農地に出るシカとどう向き合っていくか、豊かな自然に恵まれた札幌だからこそ、避けられない課題です。
そして、「みどり」をつたって住宅地に迷い込むのは、シカだけではありません。
キツネもクマにも通じる、考えなくてはいけないポイントです。
大都市でありながら、市民運動によって豊かになった、札幌の川やみどり。
この連載では、そんな札幌ならではの特徴との向き合い方や、シカとクマとの関連について触れてきました。
野生動物とどう“いい距離”を保つのか?
Sitakkeと連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
連載「クマさん、ここまでよ」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は「今日ドキッ!」での放送時(2023年11月2日)の情報に基づきます。
■クマがサケマスを食べる…札幌の住宅地でも?知床の「楽しい解決策」から考える