2023.12.19
暮らす——そこからメンバー集めや活動が広がっていったわけですね!
<金子さん>
そうです!年齢も職業も様々なメンバーがそろいました!
今日集まったメンバーでいうと、高橋さん(左から3番目)は私の小学校時代の同級生で、男女平等参画センターに勤務しています。
二色さん(左から4番目)は、元占い師で現在はマスコミ関係のお仕事をしています。ほかに、高校と小学校の先生がいます。
<高橋さん>
私は、勤務先の男女平等参画センターで、防災のイベントを担当したときに、防災士の資格を持っている金子さんに「どうしたらいい?」と相談したのをきっかけに、仲間に入りました。
<二色さん>
私は東京からUターンしてきたタイミングで、金子さんから「占い師としてイベントに参加して」と呼ばれて。ノコノコと出て行ったのがきっかけで、みんなと知り合いました(笑)。マスコミ系の仕事をしているということもあって、いろいろ話を聞いているうちに、チームに入ることになったという感じです。
——「くしろ防災女子」の活動で、大切にしていることは何ですか?
<古川さん>
「女たちの避難所」を読んで感じたのが、避難所の運営は、男性リーダー1人だけの価値観で進められていくと、女性の気持ちが置いていかれるおそれがあるということでした。
小説に出てきた例でいうと、隣の人との間に仕切りを置かないで生活するんですね。避難所内での絆を強めるために…というねらいもあるみたいなんですけど、乳飲み子を抱えている若いお母さんは、授乳のたびに不快な気持ちになる人もいて。
物語として読む中で、もし自分が被災したとしたら…ということを想像して、いろいろと気づくことができました。「想像する人、気づく人、そして声を上げられる人を増やすことが防災につながるんじゃないか」という考えで活動をしています。リーダーを作ってその人1人に頼るのではなく、だれもが自分ごと化できるように。
——確かに、女性にならではの困りごとってありますよね。普段はどんな活動をしているのですか?
<金子さん>
月に1回、「FMくしろ」で防災に関して話をする枠を頂いていて、情報発信をしています。
そのほかは、講演会に呼ばれたり、ワークショップを開いたり。普段、みんなとはメールで連絡を取り合って、必要なときに集まるという感じですね。
<古川さん>
いま、女性のための防災キットをブラッシュアップ中です。
<金子さん>
防災キットって、大きなリュックになっていることが多いですけど、いつ被災するか分からないので、女性が普段使っているハンドバッグに入るような防災キットを以前、開発したんです。
<二色さん>
雨具にも防寒具にもなるポンチョや、ケガの手当にも使える生理用品、筆記用具にもなるアイブローペンシル、折ったらゴミ箱になってビニールを被せれば食器にもなるすごろくとか、1つで何役もこなせる小さな物を入れた防災キットなんです。
<金子さん>
商品化はまだ先ですけど、女性の意見を取り入れながら改良しているところです。
——ハンドバッグに入るのはうれしいですね。商品化が楽しみです!ワークショップでは、どんなことをしているんですか?
<金子さん>
一例ですけど、参加者に、間取り図と、紙を切り取った家具を渡して、防災を意識したレイアウトや避難時の動線を考慮しながら、安全な家具の配置を考えてもらうんです。みなさんから「楽しかった」と言ってもらえました。
<古川さん>
人がやっているのを見て、ハッと気づくこともありますよね。一人ひとり考え方が違ってて、本当におもしろいんですよ!