2023.09.29

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子どもに”ドス黒い感情”を抱いてしまう…本当はまるごと愛したいのに。どうすればいい?【お悩み#47】

するとそこには、本当にいろんなよしなしごと(って言っちゃうと失礼な物言いかしらね……苦笑)が書いてあったんだけれど、終りまで読み進んだタイミングで、突然「発達障害のおそれがあります」との文字が。

「え、何々?どういうことなのこれ?」と、あれやこれや調べ始めて、「おおそっか、なるほど。だからこれまで大変だったんだ!」って、自分の人生にようやく得心がいったのよね。

そこから、あたし自身は、とても生きるのが楽になっていったのですが……。

でも、例えばあたしの子ども時代に、この特性に付き合わされていた両親は、どう感じていたのかなぁと思うと、きっと青虫さんのように、ドス黒き気持ちを抱えた般若になっている瞬間、それはもうたくさんあったんじゃないかなぁって気がするんだよね(和希くん、本当にとんでもない発達具合だったから)。

そしてもっと言うと、似たような願いも、おそらく抱いていたんじゃないかって。

「まるごとそのままの子どもを受け入れ」てやりたい。きっと、父も母もそう考えて行動していたろうし、それがゆえに、あたしとふたりの間には、大変なことも山盛りあったように思うんだけれど……。

なんとなく、そんな自分と親の関係性とこれまでの歩み、青虫さんとお子さんのつながりとこれからの歩み。

そのふたつがあたしの中で勝手に重なってしまって、なんだかお手紙を読みながら、そこから伝わってくるムシャクシャ感や歯がゆさ、「どうしたらいいんだ」という迷いを、自分ごととして味わい直している自分が、執筆用のパソコンの前にいるのでした。

あたしなりのAnswer

さて、いろいろ青虫さんとグラス傾けながらでも語りたいこと、山のようにあるんだけれど、コラムとは限られた紙幅で思いを伝えるものなのよね。だから、ここからは、わりかしズバッと、あたしの言いたいことを書いちゃおうと思います。

あのね、青虫さん。

お子さんなんだけど、その特性とか振る舞いのいちいち、まるごと受け入れなくて大丈夫

般若(はんにゃ)になっちゃって、うまく自分の思いを親として伝えてあげられない!ってなっても、それでいいんじゃないかと思います。「ちょっとやそっとや動じない心持ち」、やっぱ欲しいわよね(あたしも欲しいの〜)。

でもね、それって、麒麟(きりん)や鳳凰(ほうおう)と同じような存在。つまり、伝説レベルの何かであって、手に入らなくて当然。

むしろなんだけど、そんな域に達しちゃった人、子育てなんてできないんじゃないかって思うのよね。あたしは子どもは産めないんだけれど(ほんとは産みたいの〜)、今の店のスタッフたちが、実質「子ども」のようなもの。

だから、そのひとりひとりと向き合うのが、あたしのひとつの責任だって思いながら、日々カウンターに彼らと一緒に立っているんだけれど、その過程で「てめぇ、ゴルァ、怒怒怒」ってなっちゃうとき、よくあるのね。

そんな瞬間は、もう、「般若」通り越して「真蛇(しんじゃ)」って感じの顔しちゃってるっぽくて、日々反省……(知ってた?般若って進化系あんねんで)。

真蛇(しんにゃ)=蛇の中の最も蛇的なものとして、般若(はんにゃ)の嫉妬(しっと)を表現したもの/出典:PIXTA)

でもそうやって、誰かに感情や要求をきちんとぶつけられることで、「子」はひとりの人間としてのこころというか、こころづかいというかを獲得していくんじゃないかって気がするの(相手によっては、あえてぶつけないっていう戦略を取るとき、あたしはあったりするんだけどもね)。

だから……スタッフという「社会人」を育てるのと、完全に同列にはできないだろうし、やっぱりどこかで「せめて家の中だけは生きやすい世界にしてあげたい」と、親であるがゆえに、これからも願ってしまうんだろうとは思うのだけれど。

青虫さんも、その鬼になりかねない心情、別に息子さんのために捨てなきゃいけないこと、ないんじゃないかしら。

むしろその怒りこそが、子どもを愛している証拠と言ってもいいんじゃないかと、あたしは思います。

なので、ぜひこれからも、息子さんにとっての鬼舞辻無惨(きぶつじむざん=漫画「鬼滅の刃」に登場する鬼)ぐらいの勢いで(突然の「鬼滅の刃」ネタ)、しっかりドス黒い親をやっちまってはどうかなぁ。

相手が泣きわめこうが、わがままを言おうが、「問答無用!ピザの袋あけるぐらい、やりたまえ!」と、しっかりお子さんとぶつかり、喧嘩する日々を送っていってほしいのです。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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