2023.09.29
暮らす一方、北海道内をみると「津波避難タワー」があるのは、6つの自治体のみ。
北斗市の場合は、高い場所を通る「高規格道路」をタワー代わりに活用します。
別海町の野付半島では、押し寄せる津波は最大3.3メートル、ほぼ全域が飲み込まれる想定です。
町は、高さ6.6メートルの避難タワーを整備しました。
別海町・防災基地対策課の押木航主任は、「建設費用は設計にかかる費用も含めて1億4千万円程度、緊急防災・減災事業債という国の起債がありまして、最終的には町の持ち出しは30パーセント程度、どの自治体も限られた予算の中で建設費はネックになってくるのではないか」と話します。
国は去年、巨大地震に備えるため、釧路市をはじめ、道内39の市と町を「特別強化地域」に指定し、費用の補助率を50パーセントから66パーセントに引き上げました。
また、道も費用の一部の補助を決めました。
釧路町では、釧路川に近い市街地のうち、3メートルから5メートルの浸水想定地区の公園に4基、1600人が避難できるタワーを建てる計画です。
再来年2015年1月の共用開始を目指します。
一方で、北海道ならではの課題も。
釧路町・防災安全課の藤井正樹課長は、「やはり冬季対策ではないでしょうか、冬の避難タワーまでの避難方法、避難タワーに限らず、避難場所すべてを優先的に除雪できるような体制を検討している段階です」と話します。
雪や寒さなど厳しい条件が横たわる冬の避難。
命を守るための道すじをどう整備するか、課題は突きつけられたままです。
胆振東部地震から5年。道内各地の今や、これからの防災に関する情報は、Sitakkeの特集「秋冬のじぶんごと防災」でお伝えしています。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容はHBC「今日ドキッ!」放送時(2023年9月6日)の情報に基づきます