幼少期からの夢。
それは…「船の船長になること」。小学校の卒業文集に残されています。 幼いころから船のお手伝いをしていた伊藤さんは、高校在学中に小型船舶免許2級を取得。
さらに、高校卒業を機に1級免許を取得しスターマリンに入社し、ほどなくして憧れのお父さんからバトンを受け継ぎ、社長兼船長となりました。
父としては「苦労させたくない」という気持もあったそうですが、娘である伊藤さんが「継ぎたかった」と言ってくれて嬉しかったと言います。
いよいよナイトクルーズが始まります。
船長服に身を包んだ伊藤さんの後を追って歩くのが...
小学2年生の娘、ここあさん。 普段からお母さんと一緒に乗船しています。
この日は道内外から13人のお客さんが乗船。
携帯・カメラを片手に幻想的な夜景に釘付けです。
伊藤さんが社長になったのは2020年。
その前の年には、名所であった工場の閉鎖に伴い、多くの灯りが消えてしまいました。
さらに追い打ちをかけるように新型コロナの影響を受け、客足が減少。
そこで伊藤さんが始めたのが…
以前は収録したアナウンスを使いまわしていましたが、船長の京香さんが生でアナウンスを担当。
生で伝える臨場感や、日によって変わる室蘭港に停泊する船の情報を伝えることで、その日だけの特別感を演出しています。
伊藤さんは船長として働く傍ら、3児の母親でもあります。
土日が忙しい京香さんに変わって、夫の寛司さんも協力してくれているそうです。
幼いころから憧れていた海の仕事。
あの時から、今もずっと。父の背中を追い続けています。
父の博司さんは「子どもが出世や成長する姿を見るのも家族の幸せの一つ」と話します。
そして、その思いは娘ここあちゃんにも…
日本有数の室蘭工場夜景、その中を駆け抜ける1隻の船。
父から思いを紡いだ、若き女性船長 伊藤京香さん。
変わらぬ夢へと舵を取ります…
※掲載の内容は番組放送時(2023年9月4日)の情報に基づきます。