2023.08.31
深めるは〜い皆さん、ご機嫌よう!「お悩み相談コラム」担当・満島てる子です。
残暑ってやつにやられがちな昨今を過ごしているのですが……フッと深夜に漂ってくる「あ、もう夏じゃないのね」って感じの涼しさ。あれに触れると、なんだか独特のさみしさを覚えるんだけれど、これってあたしだけかしら。
秋が始まるからなのか、それともそのヒヤッと感に人肌恋しさを抱いちゃうからなのか。
はたまたどっちもなのかもしれないけれど、こういうときってそばに誰かいてほしくなっちゃいがちなのよねぇ。
とはいえ、人間「欲しい!」というときに与えられないのが、なぜか世の常というもの。
今回のお悩みは、そんな欲求と供給のはざまで苦しむ方からの1通です。
以前別の方からも寄せられていた、セックスレスに関するお悩み。
⇒相談者めばち子さん:大好きな旦那とセックスレスです。「したい」という私の気持ち、どうしたらいい?
実はお店にいるときも、この手の話題って「ねえどう思う?!どうしたらいいのぉ涙」と、定期的にお客様と話題になるネタなのよねぇ。
(その度に「ねぇあたしも潤い皆無のサハラ砂漠なんだけど!!マジでどうしたらいいわけ!?」とお悩み返ししちゃって、その場に笑いと悲哀の砂塵が舞うのが、西創成での日常なのですが……)
まずはわいぴぴさん、お手紙ありがとう!
割と多くの人が抱えているはずなのに、なかなか他人に相談するとなるとハードルが高いのが性生活に関する困りごと。
こちらの相談コーナーに辿りつくまでも、紆余曲折があったんじゃないかしら?
しっかしさぁ、性欲って本当に厄介よね。
思わぬときに湧いてきちゃうものだし、それをじゃあ別な方向に逸らせようとしても、なかなかうまくいくわけないし(ちょいキモな話かもですが、あたし大学のゼミ中にピークが来たときとか、どうしたらいいかわかんなくて泣いちゃったりしたのよ。なっつかしいわぁ)。
それに、発散のかたちや濃淡も人それぞれではあるんだけれど(セルフプレジャーだけで大満足って方もいたりするしね)、その解消方法の多くが前提として相手ありきじゃない?
わいぴぴさんにしてみたらパートナーと肌合わせをするっていうことに、単なる性的欲求を満たす以上の大事な意味もあるんだろうし。
だから、自分の「ヤりたい!」が叶うかどうかは、相手の都合にある程度しばられちゃうことにはなるわけで、今回のように「向こうが頑張ってくれない……」となると、そりゃあモヤモヤだってするものよねぇ。
でも、わいぴぴさんのパートナーさんがじゃあ100%悪いのかというと、そういうことでもないだろうのが、このお悩みのさらに難しいところ。
だってね、日々のタスクを必死でこなしてたらそれだけで時間が過ぎちゃった……が通常運転気味なこの世の中です。
生活するだけでも大変なんだもの。「よし!夜はハッスルしちゃうぞ!」って余力、ひとによってはちょびっとしか残らなかったりするんじゃないかしら(性的接触でストレスや疲れを解消するって人も、もちろんいるんだろうけどもね)。
「寂しさとむなしい気持ちで心も身体も枯れている」という、わいぴぴさんの気持ちもわかるなぁとなりながらも、彼氏さんの「忙しい、疲れた」にもうなづいてしまう。
今回のお手紙を読みながらあたしは、そんなアンビバレントな感覚を胸に抱くこととなり、
「いやぁ……性ってどうしてこんなにも複雑怪奇なのかしら」と首をかしげたりしていたのでした。
さて、わいぴぴさん。
なかなか今回も一筋縄とはいかなそうなセックスレス問題だけれど、以前のめばち子さんとはちょっと違う角度からのアンサーを、あたしとしてはあなたに贈りたいと思います。
というのもね、前回はあたし「まず性欲について話し合ってみて」と、パートナーとのど直球なコミュニケーションを推奨してみたのですが……。
わいぴぴさんの場合、抱かれるか否か如何で、ときに「自己肯定感が下がって」しまったりすることもあるわけじゃない?
だとすると、例えば彼氏とセックスについて議論したとして、向こうが「正直最近、なんかお前とはヤれない」だなんて言い出そうもんなら、あなたのメンタルに月の海レベルの大クレーターが開いちゃうんじゃないかなぁって。
場合によっては立ち直れないショックを受けてしまわないか、それが心配なのよ。
だから、わいぴぴさんのようなパターンについてはあたし、「彼氏にからめ手を仕掛けながら、性を相対化できるよう努める」っていうのが一番ちょうどいい気がするんだよね。
からめ手自体は、誰でも思いつくものばかりかもしれません。
手っ取り早いところでいくと「兵糧攻め」があるし(おあずけが続くと、人は嫌でもいつか「欲しい!」と喰らいついてくるものです)、普段身につけないセクシーグッズに身をつつむ「お色気」だっていいかもしれない。旅行先でムフフ的な「場所移動」というのも有効な気がします。
精のつく食べ物をシェアする「フィーディング」なんて手法がうまくいったよ、なんて友達もいた記憶があるわねぇ……。これ以外にも、何をするのかっていう方法は、きっといろいろと出てくることでしょう。
でね、わいぴぴさんには、ぜひそれらを 「ちょっと彼氏で遊んでみっか!」ぐらいの軽い気持ちで試してみてほしいの。どんどんやってみてほしい。
多分「うまくいった!」「げ、失敗」と、さまざまな結果が出てくるはず。
そして、そのチャレンジの過程も楽しみながら、ひとつの結果が出るたびに「うんうん、プラスに結びついたかは別にしても、あたしってよくやってんな」と、自分自身のことをきっちりほめてあげてほしいんです。
そうやって、自己肯定感を自分で補完できるようになれば、ちょっとベクトルは違うながらも、性的なフラストレーションがふわっと和らぐ瞬間が来る気がするの。
「嗚呼、頑張った。ま、抱かれんでももうええか」って、しれっとヤりたい気持ちを葬り去れるようになるというか。
そしてさらには、そんな風に誰かに依らない「気持ちの保ち方」が確立されてくると、それを土台としてパートナーさんとも向き合えるようになってくるんじゃないかって思うんです。
わいぴぴさんには、まずそんな土台を作ってみてほしい。
他の人で寂しさを満たすその前に、自分自身のこころの地ならしをする。
それがきっとあなたの人生を豊かにしてくれるはずだと、あたしはそう感じます。
人にもよりますが、性は生活を彩る大事な要素のひとつ。
だからこそ、あまり考えすぎず、かつ無視しすぎず、ゆるゆると相手との距離を遊びをもって見計らいながら、自分のことも育てていく……そんなスタンスを獲得できれば、きっとわいぴぴさんも(そしてあたしも苦笑)、少し楽になるんじゃないかしら。
セックスレスが完全に解決する方法!とは、ちょっと違うかもしれないけれど。
お手紙の内容にいろんな角度から共感しちゃったひとりの人間として、少しでも励ましのメッセージを届けられていたらいいなぁ。
わいぴぴさんが性やパートナーと楽しく付き合っていけるよう、北の大地からあなたのことを応援していますよ!
というわけで、今回はまたまたセックスレスに関するお悩みと向き合ってみました。
性の楽しみ方ってさまざまだけれど、その逆もしかりで、苦しみ方もさまざまなんだよねぇ。
きっと、よりフランクにその「苦しみ方」を共有できる社会になれば、「こういうときはこうしたらいいのか!」ってノウハウももっとスムーズに手に入れられるようになるはず。
そのためには、セックスについて思ってること、抱えていることを気軽に話して当たり前な風潮を作っていくことも、大事なのかもしれないなぁと思います。
うふふ、なんだか突然真面目に語っちゃったわ(いつもか)。
これからも皆さん、性に関する話題でもなんでも、愚痴でも吐いてみっか!ぐらいのライトなノリでフォームから投稿しちゃってねん。
あたし、楽しみに待ってるわん。
ではではまた次回。Sitakkeね〜!
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