2023.07.14
育む乳幼児がかかりやすい夏風邪「ヘルパンギーナ」が流行し、札幌市で7年ぶりに警報が出されています。
対策や、注意すべき時期を調査しました。
札幌市白石区にある保育園「にこまる園白石」の玄関には、ヘルパンギーナへの注意を呼びかける紙が貼られていました。
6月中旬からの2週間で、保育園では、6人の園児がヘルパンギーナに感染しました。
大澤えりか園長は「急に高熱が出始める子どもが多くて、つらそうにしていたから、最初はインフルエンザかコロナを疑った」と話します。
ヘルパンギーナは唾液や便から感染します。
手袋をはめて、使用済みおむつはトレイに置き、床にふれないようにします。
新型コロナの5類移行で、マスクを外して、表情が見えるようになり、給食も保育士と一緒に食べられるようになりましたが、心配な面も。
お互いの距離が近くなったり、飛沫が気になったりするので保育士たちが消毒を徹底しているといいます。
ヘルパンギーナは、5歳までの乳幼児がかかりやすく、6月から9月下旬までが流行期です。
突然の高熱のほか、口の中に水泡ができ、症状は1週間ほど続きます。
札幌市内の1医療機関あたりの感染報告数は、過去4年間と比べ、今年は報告数が急増していて、7年ぶりの警報が出されています。
円山ため小児科の多米淳医師は、「子どもたちが夏休みに入ると、集団生活がなくなるから、感染症は一時的に収まる。夏休みが始まるまで注意が必要」と話します。
また、「子どもたちが本来かかる病気や風邪にかからなかったことが3年数か月続いてしまったから、一気に広がっている可能性は考えられる」とも。
新型コロナの感染対策を徹底してきたことが、ヘルパンギーナ流行の引き金になったといいます。
子どもが熱を出したときは、速やかに医療機関を受診してほしいと話しています。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2023年7月6日)の情報に基づきます。