北海道・十勝地方南部に位置する大樹町。この連載では、宇宙のまちづくり、観光、移住、日々の暮らしのことなどを綴っている『宇宙のまち大樹町公式note』より、選りすぐりの記事をお届けします。

大樹町のキャッチコピーが決まりました!

こんにちは!移住コーディネーターの岡山ひろみです。

移住コーディネーターを始めて、はや8ヶ月が経ちました。オンラインや移住フェアなどで移住相談を受けていくうちに、それまで考えもしなかった町のことや、将来のことをよく考えるようになりました。

なかでも、一番最初にぶつかったのが、「宇宙のまち」です。大樹町は「宇宙のまち」。なので、35年前から宇宙を推進したり、役場には「航空宇宙課」があったり、町にロ
ケット打ち上げ場があったり、ロケット開発会社や宇宙関連会社もあります。
そう。確かに「宇宙のまち」なのですが、移住におけるキャッチコピーとして適切なのだろうか?と、思ったのです。観光や特徴を表すには「宇宙のまち」で良いですが、移住においては、どんな生活ができるのか、どんな町なのかを伝えられる言葉を探すべきじゃないだろうか…。

そこで、声をかけたのは、宇宙サミット大樹高校のポスター制作に携わった2名、グラフィックデザイナーの小野寺千穂さんと、コピーライターの荒水悠太さんです。このおふたりなら、大樹町のことを知ってくれているし、最高なアウトプットをしてくれるはずだ…と相談を持ちかけました。

大樹高校のポスターがいかに最高なのか、本当はお話したいのですが今回は大きく話が逸れてしまうため泣く泣く割愛します。

相談してからまず始めにやったことは、Uターンを含む移住者へのアンケートでした。合計26名からの回答は、私が想像していたよりも、ずっとずっと最高なものでした!

Q.大樹町の魅力はどんなところだと思いますか?

移住者に対して、「大樹町の魅力は、どんなところだと思いますか?」という質問をしました。やっぱり「宇宙のまち」なので、宇宙産業に取り組んでいるところが1位かな?と思っていたら、なんと「自然の豊かさ」が1位だったのです。
大樹町の真ん中を歴舟川が流れ、日高山脈が連なり、どこまでも広がる牧草地に悠々と過ごす牛の姿、つがいのタンチョウやデントコーン畑を横切るキタキツネ、そして、静かで力強い太平洋が広がります。そんな豊かな自然の中で生活することが、移住者にとってとてもポジティブだったということです。

そして2位には、町の人の温かさや優しさなど、人に関することがランクインしました。「チャレンジする前向きな人が多い」「優しくて気にかけてくれる」「外から来た人に寛容」といったコメントが並びました。私自身も、近所の方々や知り合った方々にとても親切にしてもらい、そのたびに、町に受け入れてもらえた気がして、とても嬉しい気持ちになります。そう思っている移住者がたくさんいるのは、本当に誇らしいことですよね。

Q.「大樹町がこうなったら嫌だな」と思うことはなんですか?

移住者に対して、こんなことも聞いてみました。「大樹町がこうなったら嫌だな、と思うことはなんですか?その答えは様々でした。「宇宙へのチャレンジを止めてしまうこと」「宇宙Onlyになったら嫌だな」「どこにでもあるような大型ショッピングモールが並ぶこと」「地域コミュニティの希薄化。これまでの地域文化がなくなってしまう。」「高校がなくなること」などなど…

これらの回答を見ていると、移住者も大樹町のことをとっても大事にしていることが伝わってきます。宇宙も大事だけど、宇宙以外にもとても魅力があること。そして、先に大樹町に住んでいるベテラン町民・ネイティブ町民の温かさに感謝していること。これらを踏まえて、大樹町ならではの道を歩んでほしい、という期待も見受けられます。

まじで…いい町じゃん…なんて思いました。

これらを踏まえて、荒水さんに考えていただいたコピーはこちら!

顔を上げたくなるまち
宇宙も育てる、土壌がある。

このコピー、すごく「大樹町」だな、と思いました。宇宙産業を成功させようと前向きに頑張っている人達がいる、宇宙産業に取り組む移住者を受け入れて応援する町民がいる、町民の優しさに触れて前向きに頑張ってる人がいる、それに刺激されてチャレンジする人もたくさんいる…そんな町の様子が、ギュッと詰まった言葉だと思います。

そして、キャッチコピーと一緒に荒水さんから送られてきたステートメントです。

ロケットが飛ぶ、宇宙のまち。
その土台にある豊かな土壌のことを、
すこしだけ自慢させてください。
海があって、山があって、
新しいものをつくり、生み出す人がいて。
大きなものも、小さなものもあるけれど、
ひとりひとりが大切だと思うことを育んで。
そして、誰かの大切なものを応援して。
そんな前向きな風土が、ここにはあります。
日高山脈と太平洋の恵みを受けながら、
青々とした草木が広がる、健やかな大地。
今日も何かが空の向こうを目指して、
すくすくと育っている、大樹町です。

私が住んでいて感じる大樹町は、この13行に込められています。これが、宇宙のまち大樹町の景色なのです。

そんな素晴らしいコピーを、小野寺さんがデザインに起こしてくださいました。小野寺さんは実際に大樹町まで足を運んでくれ、私と一緒に町内を周り、町内の方とお話し、イメージを膨らませてくれました。

私がずっと言っている、「宇宙のまちだし、宇宙はとても大切だけど、それ以外にとても素敵なものがたくさんある」ということを、小野寺さんが噛み砕き、10色の大樹町カラーと共に、表現してくださいました。

「大樹町」の上にあるギザギザは、日高山脈!日高山脈は、私が大樹町に移住したきっかけでもあり、その理由を町の人に話すと「日高山脈、きれいでしょう?」「わかる!」「あそこから見た日高山脈がきれいだよ!」と大いに盛り上がります。それだけ、私達の町のシンボル的存在でもある日高山脈を、入れてくださいました。

▲いろんなところに使わせてもらっているこの写真。まさにこの日高山脈を見たのが、私の移住のきっかけです。(撮影:原田啓介さん)

そして、大樹町カラー。10色に限定するのがとても難しくて…小野寺さんと白熱した議論を経て、この10色にしました。大樹町民ならば、どれも愛着のある色ではないでしょうか?

こうしてできた素晴らしいロゴとコピーを使って、ブース装飾品を作りました。ちょっとだけお見せしますね(写真が下手で申し訳ない…)

こちらは椅子カバー!かわいい。

こちらはテーブルクロス!かわいい。

他にも、のぼりや、タペストリーを作りました!!!!(上手く撮れませんでしたので掲載を断念します…)

いかがでしょうか。顔を上げたくなるまち、大樹町。知ってもらうために、これからどんどん発信していきます!

***

文・岡山ひろみ(大樹町在住)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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