真冬に海岸に打ち上げられ、「氷の宝石」とも呼ばれる「ジュエリーアイス」。
いつ出会うことができるのか?
予測するシステムが、開発されました。
「ジュエリーアイス」は、十勝川で凍った氷が海に流れ出て、角が取れた状態で、砂浜に漂着したものです。
十勝の豊頃町の大津海岸には、寒さが厳しい、この時期にしか見ることができない「自然の贈り物」との出会いを求めて、毎年、多くのカメラマンや観光客が訪れます。
このジュエリーアイスについて、北見工業大学の吉川泰弘准教授は、どのようなメカニズムで砂浜に打ち上げられるのか、研究を重ねていて、このほど、民間企業とともに、出現を予測するシステムを開発しました。
吉川准教授は、「社会的なニーズのある分野だなと。今までの研究の知見もあるので、予測できないかと思ったのがきっかけ」と話します。
システムでは、ジュエリーアイスを「気温」や「潮位」、「風向き」や「風速」などのデータをもとに予測します。
砂浜に打ち上げられる可能性を
・「かなり期待できる」
・「期待できる」
・「期待できないかも」
の3段階で、10日先まで判定し、今シーズンからホームページで試験公開しています。
吉川准教授は、「将来的にはこのシステムを使って、観光客の方はある程度、目安をもって来られるような参考の資料にしていただきたい」と話します。
「網走の海岸に大量の氷の塊が流れ着いている」という情報がもたらされ、確認に来た吉川准教授。
これも「ジュエリーアイス」なのでしょうか?
吉川准教授「中も綺麗。透明度が高いのが氷なのが一面ありますので、全部ジュエリーアイスのような氷だと思いますね」
網走の海岸に漂着した氷の塊は、大きいものよりも、小さい方に透明度の高い氷が多くありました。
吉川准教授は、「直径12~13センチの円がくりぬかれていて、ワカサギ釣りの穴かなとも思っています。ワカサギ釣りができる湖から、流れてきているのかなとも思う」と分析します。
「ジュエリーアイス」は、環境や条件が揃えば、豊頃町以外の海岸でも見られる可能性があるということで、吉川准教授は、網走の海岸の氷についても調べることにしています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は放送時(2023年2月6日)の情報に基づきます。
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