は〜い皆さん、ご機嫌よう!「お悩み相談コラム」担当・満島てる子です。
今年のコラム連載も、お悩み相談としては今回がラスト!
2022年も終わりを迎えようとしているのね……なんだか感慨深いわぁ。
バタバタしてはいるけれど、終わるっちゃ終わるってのが“年”というもの。その終わらせ方も人それぞれよね。
みなさんは、今年の年越しはどんな感じで迎える予定なのかしら?
コロナ禍って事情もあって、昔のように気楽に「親戚から知ってる人まで全員呼んで大宴会よ!」とはできないかもしれないけれど、友達だったり恋人だったり、はたまた家族でのんびり過ごしますなんて方もいるのかなぁ。
ゴールデンウィークやお盆と同様、お正月も一家が揃う貴重な機会ですよね。例えばお父さんやお母さん、兄弟姉妹、みんなが集まると話題もいろんな方向に。会ってない間の馬鹿話から苦労話、ときには「ねえ、いまうちの心配事って……」と、家族会議的な話題も上がったりするかもしれないわよね。
そんな想像をしていたら「おやま、年の瀬待たずしての話し合いものかもしれないわね」と思っちゃう、のっぴきならなそうなお手紙が来ていました。見ていきたいと思います。
やだぁ!パレードについてだけじゃなく、あたしのこと色々チェックしていただいてるだなんて、とっても嬉しい。「笹の葉」さん、お手紙ありがとうございます!
それにしてもお父さん、確かにちょっと心配よねぇ。
定年後ってことだから、日々の雑務や人への気遣い、気苦労の多い専任担当のあれやこれやを含めた、総合的な意味での“仕事”ってやつを立派にやり遂げなさったんだろうね(しかも教員だと、生徒からその親御さん、教育関係者に至るまで、もうこれでもかってぐらいたくさんの人間と関わるものね。「もう新しい人やことは……」ってなる気持ちもなんとなく察せられるわ)。まずはお疲れ様でしたって話だと思う。
とはいえ、その後ご家庭内での振る舞いは、聞いてる限り芳しくないとあたしも感じるわ。お母さんの身を案じる気持ちも、よくわかります。
「キレる老人」とか「暴走老人」って表現は、2007年に藤原智美さんが出したノンフィクション本以降(なんとタイトルはそのまま『暴走老人』だったというね。文藝春秋BOOKSから出版されています)、ニュースや日常会話でも耳にするほどポピュラーになってきていますね。
「笹の葉」さんと同じように、我が事として悩んでいる人が多い証拠とも言えそう。
この高齢化社会、必然的に人口としては年齢層が上の人が多くなるわけで、以前より日常に「老い」をテーマとして感じることは確実に増えました。
こんなことを言うと後で何か言われそうですが(だってこの連載、絶対読んでるんだもん……苦笑)、あたしも両親が還暦をむかえてから、時々ふたりのこれからについてを、おのれの人生の行き道と重ねながら考えたりもします。
やっぱり少しでも、自分の親には楽しくて充実した老後を送ってもらって、ストレスなく過ごしてもらいたいものよねぇ……。
それを実現するためには「笹の葉」さんの場合、まずお父様にもお母様と同じように、「キレ」の解消につながる生きがい的なものを見つけてもらうのがよさそう。
だって、キレる癖がついている人って「キレ癖、治そうよ」とか言っても、その言われた事実にキレちゃいそうじゃない?
だから、お父さんには言葉で説き伏せることよりも、感情の矛先を逸らす対象を一緒に見つけることの方が有効だと思うのよね。
それに、アンガーマネジメントって単語、最近よく使われているけれど、それができるようにトライしたり興味持ったりするのって、きっと若年層。「怒りをコントロールして、職場環境を円滑に……」って感じで、自分の身に役立てようとしてるパターンが多いと思うの。
そう考えると、リタイア後のお父さんに求める手法ではないよなぁって。
なので、ここからは個人的に「もしかしたら笹の葉さんのお父さん、こんなのいいかもよ?!」という、 あたしのオススメの“生きがい候補” を、いくつかご紹介させていただこうと思います。
さて、お手紙から察するに、笹の葉さんのお父さんはそんなにアウトドア派ではないのよね。お家で過ごす時間が多いということは、きっとそうなんじゃないかって。なので、インドアな方にプッシュする前提で、3つほど“生きがい候補”、選ばせてもらいました。中には、笹の葉さんやご家族にもぜひ関わってもらいたいものがあったりするの。
それがこちら!
「え!?」って思ったりもしたかしら。それぞれ、理由も添えさせていただくわね。
①ペットを迎える
「アニマルセラピー」って聞いたことあると思うんだけれど、調べたところ、シニア向けの情報誌ではこの単語、なかなかの登場頻度なの。予算はもちろん、世話をする手間だったり、ペット自体の老後を考える必要もあるかもしれないけれど、老後に新しい「家族」を迎えることはきっとこころへのいい刺激になるはず。さらに、ペットのもたらすぬくもりが「愛しさ」や「優しさ」といったプラスの感情を育ててくれるかもしれないわよね。犬、猫など、実際に肌で触れ合える小動物がいいんじゃないかなと思うんだけれど、個人的に、熱帯魚は癒し効果も認められているし、実はコストも手間もそんなにかからないのでオススメよん。
②TVゲームを楽しむ
将棋や囲碁、チェスといったボードゲームは「老後のたしなみ」の典型例として挙げられがちだけれど、実はTVゲームって「より脳を活性化させるのに役立つ」と言われていて、介護業界でもレクリエーションに近年積極的に取り入れられているんです。「キレる」という行為は前頭葉との関係が深いとも言われているから、防止にもなるかもしれないわ。家族でできるパーティー系のゲームなんかを選べば、笹の葉さんやお母さんも、お父さんとの交流を図ることができるんじゃないかしら。最近ではアクションゲームのオンライン対戦に参加して、バリバリ活躍しちゃうおじいちゃんおばあちゃんも多いみたいよ!
③カメラで思い出を残す
何かをゆっくり「観る」、そしてそれをどう撮ろうか「考える」、こうした行為は普段の感覚から距離を置いてみるいい機会になってくれます。お父さんにとっても、自分と向き合う時間が日常にあるとないとでは、全然生き方が変わってくると思うの。あと、もちろんおうちの中でも十分被写体って溢れてるんだけれど、カメラを向けるのがどんどん楽しくなってくると、きっと「いろんなものを撮りたい」って気持ちが外に向いてくるはず。そんな瞬間がきたら「一緒に散歩でもいく?」と声をかけてみると、家族そろってお出かけなんてできちゃうかもしれません。それに写真は、ファミリーの思い出を残す役割も果たしてくれるから、いいことづくめよね!
どうかしら?笹の葉さんに「これだ!」と刺さるものがあればいいなぁ。
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正直、この3つじゃなくても全然いいのよ。大事なポイントだとあたしが考えているのは、お父さんが興味を持ってくれて、かつ、笹の葉さんやお母さんたちもそれによって「いいねぇその趣味」と一緒に楽しくなれること。
それによって、「キレる」という現象によって軋んでいたかもしれない家族関係も改善されるだろうし、コミュニケーションも円滑になる気がするの。
他に重要な点としては、笹の葉さんが「共有できる」ものかどうかだったり、笹の葉さんたちからお父さんに「プレゼントできる」ものか、っていうのもあるわね。
お父さんが自分から新しく何かにアクセスするっていうのは難しいかもしれないから「これ、どう?一緒にやらない?」「これ誕生日プレゼント!やってみて!」っていうアプローチができると、きっと突破口を開きやすいんじゃないかと思います。
“生きがい”を見つけたとしても、キレやすさがおさまるかどうかは、はっきりとは言えません(そういう時は、徹底的に「傾聴」するところからはじめるしかないかなぁとは思うわ)。
でも、感情のエネルギーを向けられる対象が何かあり、かつそれによって他の人が「イイね!」と言ってくれる環境に身を置けているのなら、少なくともその人の QOL(クオリティ•オブ•ライフ)は確実に上昇するはず。負の気持ちに支配されることも少なくなるでしょう。
だからまず、お父さんの“生きやすさ”につながるようなアクション、ぜひ笹の葉さんから起こしてみてはどうかしら。ペットショップに行く、ファミリー向けゲーム機について調べる……そんな気軽にできる行動のなかで、ちょっとでも「お、これは父さん、好きかも」と思う何かがあったら、どんどんすすめてみるの。
お父さんの反応がかんばしくない場合もあるかもしれないけど、めげずに頑張ってみて。トライアンドエラーを繰り返すうちに「おや?……なんか、引っかかった!」ってなる瞬間、くると思うから。
お父さんのキレやすさが、老後のたしなみとなる何かと出会うことで少しでも解消され、
お母さんにとっても笹の葉さんにとっても安心できる「家族の時間」が実現することを、西創成から祈ってますよん!
というわけで、今回は「キレる老人」になっていく家族を止めるには?というテーマを通じて、シルバー世代にオススメの趣味についてなど、書かせていただきました!
たかだか32歳で「老い」について語るなんて、随分おこがましい話よね。でも、自分の年取った姿をふと想像したりすることって、みんなにもあったりしないかしら?
あたし割としょっちゅうなんだけど、どの妄想とっても全部自分の姿、女装してるのよねぇ……
グレーのショートウィッグつけて、首には柄激しめのスカーフ巻いてんの。
多分、本当にそんな格好してる気がするわ、うん。←
なんて、来年のことどころか数十年先のこと、この年末ってときに話しちゃったわ……今年のやらなきゃいけないこともろくに終わってないのに、鬼に笑われるっつの!(“残務”って響きがこれほど怖い時期ってないわよねみなさん……とほほ)
心穏やかな年末を迎えるためにも、2022年の残り数日間、気合い入れて駆け抜けたいと思います。
みんなもいろいろあるかもだけど、どうか無理せずにねん。
ではでは皆さん、よいお年をよん。
Sitakkeね〜!
「気まずくなった相手と“仲直り”したいなら。やったほうがいいこと」
これは「甘え」でしょうか?もっとがんばらなきゃ、と思えば思うほど、心が折れて辛い。
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