2022.12.12

暮らす

「寒い…」きょうの服装どうする?”気温”以外にもチェックすべき天気の見方とは|編集部ピックアップ2022

北海道で暮らすみなさんと一緒に作り上げるWEBマガジン「Sitakke」。人生の選択肢が多い時代だからこそ、日常の「モヤモヤ・悩み」に寄り添う情報を届けるべく、これまで約5,000本の記事を配信してきました。

ことし特にアクセス数が多かった上位 10位の記事を「編集部ピックアップ」としてランキング形式でお届けします。
今回は、 10位に引き続き、9位にランクインした記事をご紹介します。

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9位にランクインした記事は、HBCウェザーセンターの気象予報士によるお天気の豆知識コラム。今回は、過去に配信したものの中から、「冬」の豆知識をお届けします。

冬の豆知識①毎日の服装選びの参考になる、お天気の見方とは?

冷たい北風が身に染みる時期は、毎日の服装選びに迷いますよね。寒さや温かさの体感は、「気温」や「日ざし」の影響のほか、重要な要素がもうひとつあります。

それは 「風」 です。

風速1メートルごとに体感温度がどれだけ下がる?

一般的に、風速1メートルで体感温度が1℃下がると言われます。気温は5℃あったとしても、風速6メートルの風が吹いていれば体感的にはマイナスになるのです。

冬のお出かけは、予想気温だけでなく、「風」の情報が役立ちます。
低気圧や高気圧が描かれている「天気図」を見ると、ある程度の体感温度を予想することができます。

天気図画像サンプル

「等圧線」と呼ばれる、地図を横切るように引かれている線。
この線が北海道に3本あれば注意報クラス(風速がおよそ10メートル以上)になるおそれがあります。これを気温に換算すると、等圧線1本につき体感温度が2~3℃下がる目安になるのです。興味がある方はぜひ、気象庁の天気図で北海道にかかる等圧線を数えてみてください。
また、現在の風の状況はHBCウェザーセンターのHPでもチェックできます。

さて、普段の防寒対策でよく知られているのは、「首」を温めることです。
マフラーなどで首を覆うことに加え、「手首」「足首」の防寒もお忘れなく!

ちなみに私は最近、腹巻きを愛用しています。腹巻きをして外を歩くと、体がポカポカしてオススメですよ。皆さんも、それぞれの防寒対策で、寒い冬を健康に乗り切りましょう!

元記事:毎日の服装選びの参考になるのは「気温」以外に、もうひとつ?(2021年1月掲載)

冬の豆知識②かまくらの中があたたかいのはなぜ?

普段の生活で、雪は困りものになることが多いですが、今回は、雪の意外な効果 についてご紹介します。

かまくらの中が暖かい理由・・・雪には「断熱効果」がある!?

北海道に住んでいるみなさんは、大雪を利用して「かまくら」を作るなど雪遊びをした経験がある方も多いのではないでしょうか。かまくらの中は暖かいと言われますが、それには理由があります。

まずは、雪の壁が風よけになることで、体感的な寒さを和らげていること。これは何となく予想できますね。

そして、雪には「断熱効果」があり、冷たさや暖かさを伝えにくくなっています。十勝地方などの小麦畑では、雪がないと土が凍ってしまいますが、この効果のおかげで凍結が防止され、秋のうちに蒔いた小麦の芽が守られているのです。

また、かまくらの中では、外の冷たい空気をシャットアウトし、中まで寒さが伝わりにくくなっています。

「冬の静けさ」の理由・・・雪には「防音効果」がある!?

音は、声を出したり楽器を弾いたりすることで空気が震えると、その振動が壁や地面に反射しながら、鼓膜を震わせます。

こうして「音」として認識できるようになるのです。また、雪の結晶にはこのように6本などの樹枝状のものが多く、たくさん隙間がありますが、そこに音の振動がぶつかると、音がこの中で反射を繰り返して音が閉じ込められてしまい、音の振動を吸収してしまいます。冬の静けさはこういった理由からなんですね。

元記事:かまくらの中があたたかいのはなぜ?雪の意外なヒミツ!(2022年2月掲載)

冬の豆知識③「しょうゆが凍る」「カラスが凍死して落下」厳しい寒さが暮らしに及ぼす影響とは?

一年で一番寒さが厳しいとされるのは、1月20日~2月3日頃の二十四節気の「大寒(だいかん)」の時期です。
気象庁の記録として残っている全国の最低気温は、1902年1月25日に旭川で観測された-41.0度。想像できないような寒さですよね。

気温が下がることでさまざまなことが起こり、生活にも影響を及ぼします。
おおよその目安として、こんなことが言われています。

北海道では、逆にこの寒さを利用して、氷や雪、寒さを活かした幻想的なイベントや楽しいイベント、町おこしが行われており、決して悪いことばかりではありません。

ちなみに、札幌の寒さの記録は、1929年2月1日に観測された-28.5度。近年では、温暖化の影響もあるのかそこまで冷え込むことはなく、1954年を最後に-20度を下回ったことはありません。

温暖化が進むと、道内でもダイヤモンドダストが何年ぶりに見られた!とかオホーツク海で流氷が何十年ぶりに見られた!など今は毎年の冬の風物詩とされている現象が、珍しいニュースになってしまう可能性があります。

寒いのは体に堪えますが、それはそれで寂しいものです。「北海道では、冬でも暖かい部屋でアイスを食べる」と言われるくらい、冬の室内は気密性もあり暖かいですが、普段の生活でも少し暖房を弱めて暖かい服を着るなど身近なところから、環境にやさしい行動をとっていきたいところですね。

元記事:「しょうゆが凍る」「カラスが凍死して落下…」厳しい寒さが暮らしに及ぼす影響とは?(2022年1月掲載)

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イラスト・文:HBCウェザーセンター 気象予報士:児玉 晃

児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほう)では、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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