2022.10.30
みがく誰かにかけられた「一言」がきっかけで、心がふっと軽くなったり、前を向くことができた経験はありませんか?
読者のみなさんから寄せられた「人生の“きっかけ”の一言」エピソードの中から、毎月選りすぐりのものを、ご紹介します。
9月募集分の大賞は、ペンネーム・でれりんさん(55~59歳)からの投稿です。
学生時代、成績も振るわなく唯一好きだったアートを切っ掛けに選択したデザイン学科。そこでも目的を見出せず卒業後は実入りのいい仕事ばかりしていました。
結婚したものの不仲になり、生活の為に小さな新聞社に勤めることに。
これなら“恩師に報告出来る!”と刷り上がった新聞を見せに行った時に、言われた言葉があります。
「お前の作品じゃなきゃ見ない」
ハッとなりました。“そういうお前に一滴の興味もない“という冷たいでもない、無関心という目をしていました。
きっと、私のその時の働き方が「自分が何かを表現する」というカテゴリーでなかった、もしくは私の言動からそういう情熱が全くなかったのを見抜いていたんだと思います。だからこそ私は発奮したのでした。
以降、先生の言葉をきっかけに、「自分の作品」と言えるものを再考し続け、幸運にも広告代理店に転職し、制作ディレクターとしてがむしゃらに仕事に努めました。
先生に見せられる作品は山ほどできましたが、もう先生に報告する必要はなくなりました。 当時冷たいと思った先生の対応が、私の人生を変えてくれました。
ときどき、私は後輩にでもそれだけの言葉を言えるかどうか自問してみます。
そんな重い言葉、多分、私には言えません。
きっと、恩師は、私にその言葉を言った事も覚えてないと思います。
でも、その恩師に出会えた私は、本当に幸せだと思います。
エピソード投稿者:でれりんさん(55~59歳)
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でれりんさん、素敵なエピソードの投稿をありがとうございました!
Sitakke編集部は、あなたの「支え」になった”きっかけの一言” を募集します。
ぜひ、あなたの人生の糧となった「一言」を、私たちにも共有してくれませんか。あなたが投稿してくれた「コトバ」が、誰かの“支え”になるかもしれません。
みなさんから寄せられた「一言」は、毎月、Sitakkeの中で厳選し紹介させていただきます。月間賞に選ばれたエピソードは、「Amazonギフト券2,000円」 のほか、札幌在住・元自衛隊員のイラストレーター・ヤマモトクミコさんがその一言をイラスト化してご紹介します。詳細は、WEBサイト「Sitakke」の記事をご確認ください。
みなさんからのご応募、お待ちしております!
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文・編集:nabe (Sitakke編集部)
イラスト:ヤマモトクミコ