2022.06.22

暮らす

一年の中で、最も暑い日はいつ?今年の傾向を気象予報士が解説

きのう(6月21日)は二十四節気の 「夏至」で、一年で一番昼間が長くなる時期といわれています。夏本番はこれからですが、「夏至」を過ぎた途端、少しずつ日は短くなっていきます。

アレ?でも、あらためて考えてみるとギモンが浮かびます。
「夏至」の頃は、太陽が一番長く顔を出しているはずなのに、一年の中で一番暑くならないのはなんででしょう?太陽のパワーを長く受けるこの時期こそ、一番暑くなりそうなものですが、日照時間の長さと、気温に”ズレ”が生じるのは、なぜなのでしょう?

日照時間の長さと、気温の”ズレ”の関係

一つは「空気」が大きく関係しています。

太陽の光が地球に届くと、まずは地表(地面)を温め、そのあとで地表の熱が空気に伝わり、気温が上がります。そのため、夏至よりも遅れて暑さのピークがやってくるといわれています。

これは、身近な生活の中でも起こっています。一日の最高気温は、太陽が最も高く上る正午よりも遅れて午後2時頃に観測されることが多いのも、これが原因です。

(イラスト制作:児玉気象予報士)

中国から渡ってきた「二十四節気」でも、夏至を過ぎた7月上旬に、暑さが本格的になるころの「小暑(しょうしょ)」、7月下旬に、一年で一番暑い「大暑(たいしょ)」となります。

では、なぜ日本ではさらにズレが生じて8月上旬頃に一番暑くなるのか。
それは「」の影響を受けるからです。

海は陸地に比べ、温まりにくく、冷えにくいという性質があります。このため、太陽の熱をたっぷり受けてから海水温が上がるまでに時間差が生じ、海水温が一番高くなるのは、8月から9月頃になるのです。

(イラスト制作:児玉気象予報士)

日本は島国なので、海の影響を大きく受け、季節の進みが遅れると考えられています。

今年の夏も、いつもより暑い「猛暑」になる予想です。暑くなって海水温が高くなると、秋の天候にも影響が出て、残暑が厳しくなったり、発達した台風が多くやって来たりする可能性もあります。

今後は、天気予報はもちろん、海水温にも注目すると、いろいろな傾向が分かるかもしれませんよ。

毎日の天気予報のチェックもお忘れなく!

***

児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほうでは、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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