2022.03.04

暮らす

偶然、同じ本を手に取った人と…♥コロナ禍でも「日常」の中の「運命の出会い」を

長引くコロナ禍。外出や会食の自粛が呼びかけられる中、特に恋活中・婚活中だと、「いつまで続くの?!」と、孤独や焦りを感じている人も多いのではないでしょうか。

人と会えない世の中で、「救世主」となるのが、オンラインで出会えるアプリやサイト。
でも、「本当は日常の中で、偶然の『運命の出会い』が欲しかった…」とあこがれる人に、おすすめの情報があります。

江別 蔦屋書店で、3月4日から31日まで開かれる、特設コーナー。その中でも特におすすめの本は、ベージュのカバーに包まれ、表紙が隠れています

この本が、「出会い」につながっています。

日常の延長線上での出会いを

同じ本を手に取ろうとして、手が触れ合う…。この特設コーナーは、そんな映画のような出会いの入り口です。

ここの本には、『Chapters(チャプターズ)』というサイトの案内が付いています。「月額制オンライン書店」と、「マッチングサービス」が融合したサービスです。

ふだんは、オンラインだけで完結するサービスで、まず、毎月おすすめの4冊から1冊を選びます。届いた本を読んだ後、希望すると、「同じ時期に同じ本を読んだ人」とビデオ通話をすることができる、という仕組みです。

1か月プランは税込1980円、3か月プランは5775円で、文庫本1冊、ビデオチャットのチケット1枚、会員限定ラジオが利用できます。送料もこの価格に含まれていて、居住地によって追加料金がかからないのが、北海道民には嬉しいところ…!

でも、「最初からオンラインサービスに申し込むのは勇気がいる」、「本当に面白い本がピックアップされているのか知りたい」という人が、気軽にChaptersのラインナップを手に取れるように…と企画されたのが、江別 蔦屋書店での特設コーナーです。3月のおすすめ4冊と、これまでに紹介した40冊ほどが、一挙に集まっています。

森本萌乃さん

『Chapters』を企画したのは、森本萌乃(もりもと・もえの)さん・31歳。20代後半で、自身がマッチングアプリを利用する中で、条件をよく見せようとする「しんどさ」 を感じたのが、発案のきっかけでした。

「マッチングアプリで、顔写真、職業、身長などいろんな条件をもとに、相手を選んだり、自分をかわいく見せようとしていたんですけど…『心のコネクションを感じるたった一人』を探しているのに、しんどいな、と思ってしまって」

そんなとき、スタジオジブリの「耳をすませば」を観て、号泣。「本」をきっかけに始まる物語に心を動かされ、「私がほしかった出会いは、これだ! 『日常の延長線上での出会い』 を作りたい!」と考えたそう。

高校時代の「100冊本を読む」という課題をきっかけに、本を好きになっていた森本さん。社会人になって、忙殺されるうちに遠ざかっていたものの、「時間ができたときに、やりたいと思ったのは読書だった」といいます。

実際に、『Chapters』の利用者の7割が、「ひと月に読む本は1冊」と答えているそう。つまり、『Chapters』を利用していなければ、1冊も本を読まない人たちです。森本さんのように、「もともと好きだったけど、いつの間にか読まなくなっていた」という人が多いといいます。

読んだことがなかった「本と出会う」

毎月のおすすめ4冊を選ぶ基準は、「文庫本」で、「2センチ以内の厚み」であること。久しぶりに本を読む人でも、読みやすい本にしています。

もちろん、面白いことも絶対条件。森本さんは、「100ページ読んで、続きが読みたいと思うような、『リアルな友達におすすめしたい本』だけにしています。友達に勧めるって、その人の時間を奪うわけだから、勇気がいるじゃないですか」と話します。

1月は「今年こそ」、2月は「思いを寄せる」、など、毎月の選書テーマがあって、恋愛ものからアドベンチャー系まで、毎月違ったジャンルの本に出会えます。

江別 蔦屋書店の「春一番」4冊の棚

3月の選書テーマは「春一番」。今回は特別で、江別 蔦屋書店のコンシェルジュが、一緒に本を選んだそう!桜の描写が美しく、春が待ち遠しくなる4冊をそろえたといいます。

本のタイトルは見えないのもポイント。イメージ画像と、ページ数、読みやすさの度数、短いおすすめコメントだけで、直感で1冊を選びます。いつも同じ作家・同じジャンルの本を選びがちな人には、「私ってこんな本も好きだったんだ」と、本の世界が広がるきっかけになりそうです。

『Chapters』のサイトで選ぶ場合のイメージ

4月に高知県、5月には東京で同様のイベントを予定していますが、最初に北海道の書店を選んだことにも、森本さんの想いがあります。

「北海道って、いつも開花宣言が最後に来るじゃないですか。だからChaptersの春一番は、たとえ一面の雪景色の中でも、北海道に一番最初に届けたかった!」

オンラインでは月額料金の中で選べるのは1冊ですが、書店でなら、何冊買ってもいいというのも、今だけのお得なポイントです。

条件で選ぶのではなく、日常の中で「人と出会う」

本を選んだ後は、同じ本を同じ時期に手に取った人との、ビデオチャットをすることができます。いろいろな「条件で選ぶ」のではなく、本をきっかけにした「偶然の出会い」があるのが、ほかのマッチングアプリとの違いです。

ビデオチャットの演出もユニーク。最初は相手の顔が見えないのです。本の感想を話しているうちに、徐々に顔が見えてきます。

恋人さがしはもちろん、友人さがしに利用してもOK。「外見」や「条件」を気にせず、自分が好きなことを話す中で、「心が通じ合う人 」を探せるようにと考えられた仕組みです。

不要不急が人生のエッセンスだった

森本さんは、「コロナ禍で不要不急がそがれた生活になったけど、その失った時間が、本当は人生のエッセンスだったと気づいた」といいます。だからこそ、「日常生活で起こるはずだった、本や人との楽しい出会い 」を作り出していきたいと、目を輝かせていました。

サービスに自信があるからこそ、終始笑顔で話してくれました

「デジタル化が進む世の中で、どんどん便利になって、ヒマな時間は増えていくと思うんです。だから、そのヒマを、楽しく過ごせる人が、これからの時代は勝つと思うんですよね!ゆっくり本のページをめくる楽しみを知っている人は、強いです」

北海道では、景色や気温が春の装いになるのには、もう少し時間がかかりそう…。だからこそ、おうちで暖まりながら、本を通して「春一番」を感じてみませんか。

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「Chapters」について、詳しくはこちらから:https://chapters.jp/top
江別 蔦屋書店(江別市牧場町14-1):https://ebetsu-t.com/
特設コーナーは3月4日~31日まで
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文:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は取材時点(2022年3月3日)の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、最新の情報は各企業・店舗にお問い合わせください。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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