2026.10.10
深める本間アナ)「新しいリベラル」の前に、そもそも「リベラル」って何ぞや?というところなんですけれども。

橋本教授)リベラルという言葉はかなりいろんな意味があって、実際には誤解している人も多いです。
「私はリベラルだ」という人に「どういう意味ですか?」と聞いても意見が一致しないのが現状なんです。
保守の場合もそうで、「あなたはリベラルですか、保守ですか?」と聞いて「保守だ」と答える人に「何を支援するんですか?」と聞いてもバラバラになってしまう。
ですので、今「リベラル」や「保守」という言葉はかなり曖昧で、良い定義がなくなってきたのが現状です。あまりこういう言葉を使わない方がいいんじゃないかと思っている人の方が、実は多いんですね。
ただ、もともと「リベラル」という言葉は「権威主義に反対する」という意味です。例えば、戦争のときに政府が人々を戦争に駆り出すような権威主義の体制に反対した人たちが、戦後に「平和が大切だ」という考え方でリベラルの立場を取ってきた、そういう人が多いんだと思います。

本間アナ)権威主義に反対する立場を取るのがリベラルということですが、ざっくり言うと「権威主義」とはどういうことですか?
橋本教授)例えば「政府が一番大切で、政府の言うことは絶対だ」とか、男女で言えば「家庭の中では父親が一番偉いんだ」といった考え方を権威主義と言います。
本間アナ)そういったものに対して、反対する立場を取るのがリベラルなんですね。
橋本教授)そうですね。ですから「男女平等であるべきだ」とか「政府をそこまで信用してはならない、戦争しそうになったら反対する」というのがリベラルの立場になります。
本間アナ)どちらかというと、現代風な考え方がリベラルという感じでしょうか?
橋本教授)そうですね。どちらかというと伝統に反対して、日本の男尊女卑的な伝統や権威主義に反対する現代的な考え方がリベラルです。ただ、現代だから全員がリベラルかというとそうではなく、やはり「保守」と「リベラル」に分かれます。

髙橋記者)現在の国内のリベラルと保守のざっくりとしたイメージをまとめたフリップがあるんですが、こう分けられるのかなと考えています。
まず「憲法9条の改正」についてどういう立場を取るかという点で、リベラルは反対、保守は賛成という立場を取ることが多いです。
そしてもう一点、これが新しいリベラルにもつながっていくんですが、「支援する対象」として、リベラルは高齢者層を支援した方がいい、一方の保守は現役世代をもっと支援した方がいい、という立場を提示することが多いかと思います。先生、このあたりはいかがでしょうか?
橋本教授)最初の憲法9条の話は、まさに平和と戦争の問題ですね。平和憲法と言われる憲法9条をできるだけ維持したいのがリベラルの立場ですので、改正反対となります。
もう一つの支援対象は、政府の政策をどうすべきかという問題です。貧困層に対して手厚く再分配していくべきだというのがリベラルの考え方です。
もともと市場経済は金持ちと貧しい人に分かれてしまうので、格差を縮めた方が平等な社会になるという発想ですね。
そして高齢者についてですが、日本は高齢化が進んでいて高齢者が多いですよね。民主的に考えたときに、高齢者の方に投票に行きますし、人口が多い高齢者を支援していく政策になっていきます。
リベラルが特に高齢者を優遇して支持しているというわけではなく、もともと医療制度や年金制度を充実させることに関心を寄せてきた結果として、高齢者世代を支援する傾向になっているということです。
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