しなやかな体の動きや、心地良さそうに目を細めるしぐさ。プーフーフーの古山幹さんが描く猫たちはかわいらしく、そしてリアルです。
それもそのはず、モデルは自身の愛猫。毛並みや手の形まで丁寧に描写し、アクリルガッシュを重ねて奥行のある風合いに仕上げます。「デフォルメは一切無し。そのままでかわいいもの」と、猫たちに優しい眼差しを注ぐ古山さんです。
猫たちと共に描くのは、エゾエンゴサクやオオバナノエンレイソウといった北海道の草花。
1992年に十勝に移住して以来、自宅周辺の自然と猫が絵のモチーフになりました。「猫は外で何をしているの?と思いをめぐらせます」。そうして描いた絵は、物語のワンシーンのよう。その続きを想像するのも楽しい時間です。
帯広市の猫カフェ・ウイッシュで販売され、売り上げは保護猫の支援活動に使われています。猫好きのあの人へ、そして自分にも。幸せの輪が広がるポストカードです。
古山幹さん
岐阜県出身。鹿追町に自宅・兼アトリエを構え、粘土の彫刻を制作する夫の一彦さん、3匹の猫と暮らす(写真は愛猫のてんちゃん)。「Pooh fooh fooh」は、一彦さんとのアートユニット。2022年5月には、帯広市のミントカフェでグループ展を予定