2025.12.27
暮らす9月に入ると暑さのピークは過ぎましたが、それでも気温は平年より高く、札幌では夏日(最高気温が25度以上)が15日もありました。
10月に入っても残暑が続き、札幌では3日に28.2度まで上がりました。
ただ、中旬以降は一転して寒気が流れ込み、気温は平年並みか低い日が多くなりました。
さらに、28日には強い冬型の気圧配置になり、上川町では10月としては37年ぶりとなる、21センチの雪が降りました。
わずか一か月の間で、北海道では残暑から冬景色と、まさに「二季」を象徴するような変化になりました。
また、雨の降り方もこれまでの北海道とは違う姿を見せました。
9月21日には2021年の発生情報の運用以来、十勝・釧路地方に北海道初の「線状降水帯」が発生。
さらに、胆振中部の白老町森野では度重なる豪雨により、9月と10月のわずか2か月で1184.5㎜の雨を観測。
これは、札幌の平年の年間降水量を上回る量で、太平洋側の地域で異例の雨の秋になりました。

12月に入ってからは低気圧による雪が多くなりました。
14日から15日にかけては発達した低気圧の影響で、2日間の総降雪量が遠軽町白滝の72センチを筆頭に、道東方面を中心に50センチを超えるドカ雪になりました。
記録的な大雪によって停電の復旧作業が遅れるなど、生活への影響も大きくなりました。

気象庁が23日に発表した3か月予報(1月~3月)によると、来年も冬型の気圧配置が長続きせず、低気圧の影響を受けやすい時季もあるようです。
今後も湿ったドカ雪や猛吹雪に注意が必要となりそうです。
気温は、1月から2月は平年並みで、例年通り寒さは厳しくなりますが、3月は平年より高く、春の訪れは早まる見通しです。
来年もHBCウェザーセンターの天気予報をチェックして、日々の生活にお役立てください。来年もよろしくお願いします。
連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」

文: HBCウェザーセンター 気象予報士 篠田勇弥
札幌生まれ札幌育ちの気象予報士、防災士、熱中症予防指導員。 気温など気象に関する記録を調べるのが得意。 趣味はドライブ。一日で数百キロ運転することもしばしば。
HBCウェザーセンターのインスタグラムでも、予報士のゆる~い日常も見られますよ。
※掲載の情報は記事執筆時(2025年12月25日)の情報に基づきます。
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