2025.12.23
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では、登山の休憩に…歩きながら…など、ごはんよりもより手軽にとれる「山おやつ」はどうでしょう。
まず私が気になったのは、「和風」か「洋風」かどちらのおやつが栄養学的にいいのか、ということ。
以前、47都道府県の銘菓を山で食べてみた結果としては、和のものがいいように感じましたが…
「栄養学的には、どちらもポイントがあります」とのこと!
「和菓子は、あんこやもち米など消化吸収しやすい点で優れています。それに比べると洋菓子は、一般的には脂質が多いため消化吸収には時間がかかりますが、逆にエネルギー補給の観点では高カロリーで優れているんです」
具体的には、ようかん(糖質が豊富)やドライフルーツ(ビタミン)、干し芋(糖質+食物繊維)、グミ(噛むことで脳を活性化)など、我々登山者には定番のおやつが栄養学的にもオススメなのだそうです!

以前、山の日に山岳救助隊の皆さんを取材したとき、休憩時間に隊員の方が食べていた「あんぱん」も、和洋折衷。
必要な栄養素が入っていたのですね…!
また、登山好きの一戸さんオススメはグミのほかには「柿の種」なんだそう。
「食事で摂るProtein(たんぱく質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(炭水化物)の3大栄養素の理想的な割合を示す『PFCバランス」というものがあるのですが、柿の種はほぼぴったりハマっているんです」

おつまみのイメージもある柿の種が「理想的な山おやつ」だなんて!
軽量で持ち歩きに便利なところもうれしいポイントですよね。
宮本さんは普段の食事から、色を気にしているそうです。
「赤・黄・緑・白が食卓に並ぶように食材を選ぶことで、自然とバランスが良くなります」
これからも元気に登山をするためには、山の前後だけでなく、普段から食生活を意識しようと改めて決心しました。
そしていつも山で食べているごはんやおやつ。
ときめきを重視して選んでいましたが、分解して栄養素を考えてみると、意外と理にかなっていて驚きました。

ときめく=体が欲しているということ。
本能的にラーメンやカレーを求めていたのでしょうか…。そう思うと、自分の野生の勘は、なかなか捨てたもんじゃないのかなと思ったり、思わなかったり…。
ただラーメンにごはんをつけるのは、登山中…前後…数日以内だけにしておきます。
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取材協力:
サッポロドラッグストアー
管理栄養士:宮本さん
サツドラ店長:一戸さん
※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。
文:HBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)
北海道生まれ・北海道育ち。2021年入社。HBCテレビでは「グッチーな!」「ジンギス談」「吉田類 北海道ぶらり街めぐり」「大江裕の北海道湯るり旅」などを担当。登山歴4年。おいしくごはんを食べるために山に登っています。登山の魅力はインスタグラムでも発信中
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は取材時(2025年11月)の情報に基づきます。
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