2025.10.17
出かける参加者のみなさんは午後3時のチェックインのあとにまず集合していただきました。
登山の前に大事なクマ対策のレクチャーを一緒に受けてもらうためです。
レクチャーを担当してくれたのは、占冠村の野生鳥獣専門員・浦田剛(つよし)さん。
浦田さんは野生生物の生態を知ることで、人と自然が共に安全に過ごせる方法を日々探っています。
面積の94パーセントが森林という占冠村。
村の自然の特徴や、クマに出会わないための対策、それでももしも出会ったら…などを教えてもらいました。
まずはそもそもクマに出会わないための基本から。
見通しがいい進路を選んだり、動物の死骸があった場合は近くに寄ったりしないこと。
危ないなと思ったところには、踏み込む前に「おーい!」「人がいるぞー!」など、声をかけて知らせること。
それでも出会ってしまった場合、まず大切なのは「落ち着いて行動すること」。
特に、大声で悲鳴をあげたりものを投げつけたりは絶対にしないこと。
同行者みんなで集まって、背を見せずに急に走らず、歩いて離れること。
日ごろの登山から意識できることを改めて教えてもらいました。
プレゼンテーションを室内で聞いた後には外に出て、実践編。
クマに出会わないための音の出し方やいざというときのクマスプレーの使い方などを教えていただきました。
クマ対策として、私もいつも持ち歩いているクマ鈴。
実際に、どれくらい音が届いているのでしょうか。
実際に鳴らしながら、遠ざかっていきどこまで聞こえるのかみんなで実践してみました!
すると10メートル以上離れて姿が見えなくなっても音は聞こえました。
鈴以外でも、手を叩いたり笛を鳴らしたりなども試してみましたが、同じくらい音は響いて聞こえました。
人間の耳でも聞き取れる音ということは、クマにはしっかり届いているはずです。
出会わないために、とにかく音を出して知らせる、そして音は出し続けることが大切だと学びました。
■連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」
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