十勝ワインの可能性
十勝のワインの特徴と魅力について、北海道ワイン教育研究センターの曾根さんに伺いました。
十勝地方は北海道で最も古く、最も新しいワイン産地であるといえます。道内のワイナリーで最も早いタイミングとなる1963(昭和38)年に、池田町が十勝ワインを創業しました。そして今年4月に開設された十勝が丘ワイナリーは、2025年7月現在で最も新しい施設です。
現在、十勝地方のワインづくりの中心となっているのが、清見、清舞、山幸のいわゆる「十勝品種」です。十勝のワインの味わいは、ブドウの特徴と切り離せません。山ブド由来の野生的なニュアンスの香りを持つのが「十勝品種」で、醸造法の探究などによってエレガントな味わいから個性的な風味まで、多彩な楽しみ方ができるようになりました。また山幸は特に寒さに強く、木に実ったまま凍らせた果実を使用するアイスワインを安定的に作れるのもメリットです。北海道では十勝と富良野のみで可能となっています。
北海道内のワイナリーは、10年間でおよそ3倍というペースで増加しています。しかし、まだ全国的な知名度は高くないのも現状です。今後は北海道のワインと食、アクティビティを楽しむ国内外のツーリズムにも期待が高まります。十勝のワインにも、さまざまな可能性が秘められているのではないでしょうか。
<北海道大学 北海道ワイン教育研究センター>
北海道札幌市北区9条西8丁目
メール:winec@agr.hokudai.ac.jp
※フリーマガジン「Chai」2025年9月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。
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「個性いろいろ、十勝のワイン」
十勝管内で新しいワイナリーがオープンし、改めて十勝のワインに注目が集まっています。Chai9月号では、管内5つのワイナリーの施設紹介や食事とワインのペアリングなど、飲んで応援したくなる、地元ワインの魅力をご紹介します。
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