2025.05.04
深める今、北海道内各地で生産の動きが広がっているものがあります。
雪どけ時期が旬ともいえる、甘ーい「特産品」。その生産の現場を取材しました。
北海道十勝の池田町の森に張り巡らされたチューブ。
約2000本の木につけられているのは採取口。ここから集められるのは「樹液」です。
春に芽吹く前のカエデなどの樹液から作られるのが、天然の甘味料「メープルシロップ」。
国内流通量のほとんどがカナダ産で、国産は1%にも満たないと言われています。
北海道の森の恵みは、新たな特産品となるのでしょうか。
大阪府の企業「ニッタ」は、十勝地方に6700ヘクタールの森林を所有し、グループ会社で原木を販売するなどの林業を行っています。
わくっとニッタの山口聡士社長は「この山林の立地が、カナダのメープルシロップの産地・ケベック州と、緯度や気候も似ているということでメープルシロップがここでも作れるんじゃないか」と考えたといいます。
この森をより活用しようと、メープルシロップを生産する新会社を設立し、2月から池田町で本格的な製造に挑戦しています。
イタヤカエデとヤマモミジ、約2000本から集められた樹液は、60分の1ほどに煮詰められ、糖度約66%に濃縮されます。
この濃縮機にくべる薪も、森を管理する際に出る”間伐材”を使っています。
こうしてできたシロップは、「モミジシロップ」の商品名で、4月中旬から十勝地方の道の駅で、1000円ほどで販売する予定です。
山口社長によると「カナダのサトウカエデから作ったメープルシロップと比べると、少し後味がサッパリしている」んですって!
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