2025.04.01

暮らす

「失いたくない」小学生が町を動かした「次が非常に近い」巨大地震にどう備えるか

水にカイロに家族の写真…

水、ホイッスル、カイロ。
そして、離れて被災しても寂しくないよう、家族の写真。

ポーチといっても、これだけ入れば軽いものではありません。
でも純那さんはこう話します。

「もし学校に行っているときにこのポーチを持っていたら、生き延びられると思うので、重たくても命を守るためには必要だと思う」

「次の地震は非常に近い」

そんな中、巨大地震と大津波の発生想定されている千島海溝で「ひずみ」がたまり続けていることがわかったのです。

北海道大学地震火山研究観測センターの高橋浩晃教授に詳しく聞きました。

「5年間根室沖の海底の動きを調べた結果、次の地震を起こすエネルギーがたまり続けるということが確からしいということが分かった」

北海道大学と東北大、海洋研究開発機構の研究グループは、根室沖の海底にGPSを置いて、2019年から5年間にわたり、海底がどれくらい動いているのか調査しました。

その結果、海側のプレートが年間「約8センチ」移動。

海側のプレートが沈み始めている場所の観測点も、同じように「約8センチ」陸側に移動していることがわかりました。

これは、海側のプレートが沈み始める場所で、プレート同士が強くくっついている所があり「ひずみ」がたまっていることを示すというのです。

「やはり次の地震は非常に近いんだということを示す結果になっている」

地震を起こすひずみエネルギーがたまりつつあることが分かった今、釧路十勝太平洋の沿岸を中心に、行政にも民間にも対策の強化を呼び掛けています。

百年単位で繰り返されるともいわれる海溝型地震。防災に終わりはありません。

【特集】“じぶんごと”防災

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は取材時(2025年3月11日)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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