2025.01.16
出かける精和工業所が「ホットビール」の普及に挑戦したきっかけは、2012年、地元企業・兵庫県の「小西酒造」からの相談でした。「冬場に売り上げが減るビールを温かい形で提供できないか?」という要望に応え、同社のステンレス技術を活用して開発がスタート。2013年には世界初の業務用ホットビールサーバーを完成させました。
背景には、ヨーロッパの冬の飲み物として楽しまれる「ホットビール文化」があります。日本では「ビール=冷たい」という固定観念がありますが、「温かいビール文化を日本にも広めたい」という思いが原動力になったといいます。
精和工業所は、ビールサーバーの提供だけでなく、ホットビールの文化そのものを育てることにも力を注いでいます。
ホットビール専用のオリジナルビールをクラフトビールメーカーと共同開発し、北海道をホットビール文化普及の第一歩の地と位置づけました。
でも…なぜ北海道なのでしょう?
神坂さんと内池さんに質問したところ、次の3つを挙げてくれました。
1.冬の寒さが厳しく、温かい飲み物の需要が高いこと。
2.クラフトビールメーカーが多く、フルーツビールなど多様なビール文化が根付いていること。
3.冬季のイベントや観光需要が多く、新しい飲料文化が受け入れられやすいこと。
こうした背景から、小樽や函館などのクラフトビールメーカーと連携し、ホットビールの試験販売を展開。その結果、冬場の屋外イベントで大きな反響を得るなど、少しずつ、成功の兆しが見えてきたといいます。
「これからも温かいビールの文化を広げるために、もっとたくさんの人に体験してもらいたい!頑張ります!」
ホットビールを片手に、そう語る精和工業所の神坂さんと内池さん。
挑戦への期待に輝いていました。
取材の最後には、精和工業の二人、「Atta maruyama」店主の佐々木裕之さん(写真・左)と佐々木健太さん(右)と共に、みんなで乾杯をしました。
寒さ厳しい北海道の夜、店内に響いた「カンパーイ!」の声。
お店のスタッフや常連客を巻き込んで、温かな「乾杯の輪」が生まれていました。
これこそが、ホットビールの魅力を象徴する光景だったように感じます。
ホットビールで心と体を温める、新しい冬の楽しみ。
あなたもぜひ、一度その味わいを体験してみませんか?
「Atta maruyama」クラフトビール専門店
地下鉄東西線「円山公園駅」5番出口徒歩3分
北海道札幌市中央区大通西24-2-18 パレンテ 1F
公式Instafram@ atta_maruyama
(毎月、様々なビールイベントを開催中!ぜひInstagramでチェックを!)
★冬季限定・ホットビールの提供は、2025年3月末までを予定しています。
取材協力:精和工業所
文・写真:Sitakke編集部ナベ子
※2025年1月取材時の内容に基づきます。最新の情報は、店舗SNSをご確認ください。