触法者の支援をする「アルワン」の石田幸子社長は、Aさんのような認知症の影響もあって犯罪を犯す人について「『刑務所に入りなさい』と言って変化があるのか」と話します。
「何が何だか分からなくて、裁判の当事者の席に座って、裁判長が話を聞いても答えられない。そういう状態で裁判をするのは本当に必要なのか」
Aさんのように法律に触れてしまった人でも「誰でも受け入れる」と話す石田さん。
石田さんたちの活動が、福祉の力で再犯防止につながっていることを証明しています。
取材では認知症高齢者の支援の難しさも見えてきました。
この施設では、地域の店舗へ協力を求めるチラシを配ることで見守りの目を広げたり、万引き意識をなくすために、事前に本人に飴玉や飲み物を渡して満足してもらうなどの対応をしました。
今は、Aさんは万引きをしなくなったということです。
紹介した施設のような一般的な高齢者施設には、「公的支援」はありません。
こうした“入口支援”をどう支えていくのかは、私たちの今後の大きな課題でもあります。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年11月18日)の情報に基づきます。
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