2024.11.23
深めるそうかぁ。あなた、人から見られることが苦痛なタイプなのね。
冒頭でも書いたけれど、あたしも実はもともとすごく緊張に弱くって、なんなら他人の前で上手に振る舞えないタイプ。今でもそれは変わらないの。メイクしていないときは特にそう。
メインパーソナリティーを勤めさせてもらっている「したっけラジオ」の第1回の中でも話したんだけどさ。
こないだなんて「仲良くなりたい」とかねてより思ってた人との、初のすっぴんでのふたりきりの食事。
当日を迎えるまで、とっても楽しみだったのですが。
じゃあいざ!となったらば、あまりに緊張しすぎて何話してよいかもわからず。なのにそのくせ、どう見られているのか気になりすぎてしまって。
冷や汗かきながらこちらはだんまり。どうしようもなくて、間をつなごうとひたすら飲酒。
向こうがビール1杯飲む間に、あたし7杯ぐらいおかわりしてたのよね。ジーザス。←
……いやね、今はこうやって冗談めかして書いてはいるけれど。結構あたしこれガチで困るときあるのよね。ほぼ対面恐怖症の域。
自分の場合は顔が赤くなるとは異なる出方ではあるんだけれど、だとしてもお手紙の内容にはやたら「わかる」がいっぱい。
特に赤面ひつじさんと共通しているのは、自分の中にひそむ「劣等感」だと思います。
ゲイのあたしは、異性愛が軸となって回っているいわゆる「普段」の生活の中では、現時点ではいろんな話題から蚊帳の外です。
結婚や出産はもちろんのこと、付き合う付き合わないにしてもそう。どうしても部外者になりがちなことが多い。
そのせいで、なんとなく社会に適合できていないかのような違和感を抱え、そんな自分に「最近どうなの?」的な関心を向けられることを、どこかしんどく思ってしまう。
となるとです。じゃあゲイ業界に行けば救われるのかというと、そうもいかない。
男として男が好きなゲイが求めるのは、どうやらどうしても「男っぽい男」に偏るようで(漢!的な)。
素顔の時点で昔からフェミニンさがなぜか抜けないらしいあたしは、はっきり言ってモテない。
そのせいで、コミュニケーションの輪にすらそもそも加われなかったなんてざら。
だからそんな自分をどこかゲイとして、なんなら男性として恥ずかしく思っちゃうし、かといって「漢になるぞ!」なんて気合いもないので、同じセクシャリティの人たちと新しく出会うような機会を自分からは求めないというか、なんとなく避けて生きてきたような気がするんです。
そんな、そもそも複雑な「B級」の意識がこじれにこじれて。
赤面ひつじさんと同じように、誰であれ他人からの目線をそもそも忌避する癖へと、自分の中でよくない成長をどうやらかつて遂げてしまっていたような気がする。
このコラムを書きながら、そんなおのれの変遷を改めて発見している自分が、今タブレットの前にはいたりするのでした。