2024.10.27
暮らすクマは背の高い草や、川沿いの茂みなど、体を隠せる場所を好んで移動します。
そのため、草刈りをして見晴らしを良くすることで、クマと人がお互いを見つけやすくなり、ばったり出会って事故にあうリスクを減らせます。
HBCでは2022年、クマ対策に関心のある学生や、専門家、札幌市と協力して「クマとまちづくり」プロジェクトを立ち上げ、草刈りの効果の実証実験をしました。
住宅地でよく目撃される、平均的な若いオスのクマの大きさを再現した等身大パネルです。
鼻先からお尻まで130センチ、足もとから肩まで、およそ90センチ。
つまり、およそ90センチの高さの草があれば、クマが隠れられてしまうわけですが…意外に低いと思いませんか?
北海道の統計によると、2021年度の小学1年生(6歳)の平均の身長が、約116センチなので、体の高さは小学生より低いことになります。
札幌市内の公園で行った実証実験では、遊具からすぐの茂みに入って10メートルの地点でも、クマが見えないことがわかりました。こうした状況では、クマと人がお互いに気づかずに近づいてしまい、ばったり会って事故になるリスクがあります。
この実験で、「住宅地によく出ると言われている若いオスのサイズだと、場所によっては5メートル・10メートルでも見えないこと」がわかりました。
こうした場所はここだけではなく、ほかのマチ、札幌市内でもいろいろなところにあります。あなたのマチでも、川沿いなど、思い当たる場所があるのではないでしょうか?