2024.10.27
深める札幌市内のエナ大通クリニックを訪れた23歳の女性。
HPVワクチンの接種が、来院の目的でした。
鈴木友希子院長がワクチンについて説明します。
「全体の9割近くは、HPVワクチンで予防ができるんですけれど、100パーセントにはならないんです。がん検診が要らなくなるわけではないので、そこはご注意ください」
国は2021年の秋、体調激変とワクチン接種について「因果関係は証明されておらず、ワクチンには高い有効性がある」と、事実上の安全宣言を出しました。
そして、ワクチン接種を勧める呼びかけを2022年4月に再開。
また、接種の機会を失った人を救済するため、1997年度から2007年度にかけて生まれた女性を対象に、費用の全額を公費で負担する【キャッチアップ接種】も始めました。
北海道大学医学研究院の渡利英道教授は「17歳から30歳の半分くらいは発症のリスクが落ちているというデータになっている」と話します。
「キャッチアップでワクチンを打つことで、子宮頸がんを予防できる人が一定数いるだろうということ」
36歳のときに子宮頸がんの発症がわかり、子宮をすべて取る手術を受けたかなさん。
当時4歳だった双子の娘も、いまは中学生になりました。
「子宮頸がんはならないものなら絶対にならない方がいい。予防できるワクチンがあるんだったらやっぱり打った方がいいと…私は思います」
しかし、キャッチアップ接種は、北海道内の初回接種率が、僅か【4.7パーセント】と低調で、全国平均の【6.1パーセント】を下回っています。
いまも、学校や医療機関などから発信される、子宮頸がんに関する情報は、決して多くはありません。
そんな中、HPVワクチンを自分ごととして捉えようと活動する大学生たちがいます。
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